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  • WBCブリッジャー級王座決定戦、リバスの対戦相手はライアン・ロジッキ

    WBCブリッジャー級王座決定戦、リバスの対戦相手はライアン・ロジッキ

    2021.10.04
    WBCが昨年11月に新設したブリッジャー級の初代王者決定戦がなかなかすんなりと行きません。紆余曲折のなか9月13日にイボン・ミシェル・プロモーターが同級1位のオスカル・リバス(コロンビア/28戦27勝19KO1敗)対同級3位、ブライアント・ジェニングス(米国/28戦24勝14KO4敗)戦を10月22日にカナダのモントリオールに在る、オリンピア・ドゥ・モントリオールにて行うと発表しましたが、このほどジェニングス陣営が渡加せず、リバスの対戦相手が変更となる躓きが報じられています。


    カナダのプロトコルはアメリカに比べ厳しく、カナダのトロントにホームを置くMLB・トロント・ブルージェイズも約2年間ホームグラウンドで試合を開催することが出来ず、アメリカ国内を転戦し今夏約2年振りに公式戦の承認が降りたニュースは記憶に新しいところですが現在、カナダの入国制限としてワクチン未接種者の入国者に対し2週間の隔離生活が義務付けられることがネックとなったと報じられています。


    暗雲が垂れ込みはじめたのは9月27日。同プロモーターは、「契約条項に盛り込まれていたものですが、チーム・ジェニングスはワクチン接種を拒否し、カナダ連邦政府の入国規則にあるワクチン未接種者への隔離制限も受け入れませんでした。しかし我々はすでに代理選手の目星もつけています、10月22日は間違いなくWBC世界ブリッジャー級王座決定戦を開催します。」と声明を発表していたものです。


    ジェニングス陣営の言い分として「(ワクチンを接種しても感染するのに)非論理的な必要条項は私の領分ではありません。現在の矛盾に対して何故、私が受け入れなくてはいけないのか?ワクチンを接種してもコロナウイルスに感染するかもしれないというのに何故14日間の隔離期間を押し付けられるのか?」

    「出発前にテストを受け、到着後にもテストを受け、その結果が出るまでもう1回テストを受けたって構わないんだ。ワクチン未接種のプロボクサーは試合前にホテルで2週間の隔離期間を義務付けられる、それが私に残された唯一の選択肢なのか?そんな状況下で試合を控えた適切なトレーニング、準備が出来る訳が無いだろう。そんな条項なんか守っていられない、ワクチンを接種しないことを理由に世界タイトルマッチから離脱した最初のボクサーになったって構わないさ。」と一概に否定できない論点を挙げ世界戦離脱という事態を生んでいます。


    タイトルマッチが3週間後と迫るなか、このほど代役に決まったのはWBCで1つ下のクルーザー級18位、そして隔離制限の無い同国人のライアン・ロジッキ(13戦全勝全KO)となりました。素晴らしい戦績を持つ26歳のロジッキながら階級、ランキングからも示すようにまだまだこれからといったホープですが、WBCも「コロナ禍にあってWBCイベントを開催しようとするプロモーションをサポートするため」と承認。同プロモーター、そしてリバスとしては10月22日のゴングへ向けてこのまま進んでほしいと願うところでしょう。
  • 速報!D.アバネシヤン 対 L.テイラー! & ユーバンク Jr. 前哨戦は直前で中止!

    速報!D.アバネシヤン 対 L.テイラー! & ユーバンク Jr. 前哨戦は直前で中止!

    2021.10.03
    現地時間2日、英国イングランドのロンドンに在る、SSEアリーナ・ウェンブリーにてワッサーマン・ボクシング主催イベントがただいま終了。この日はWBA世界ミドル級1位のクリス・ユーバンク Jr.(英国/163.3ポンド)とWBA同級6位のアナトリー・ムラトフ(カザフスタン/162.9ポンド)による世界ランカー対決がイベントを締める予定でしたが、何と公式計量も終えた試合6時間前にメインのみ延期が決定、理由は試合前に行ったムラトフの健康診断結果に問題があり、BBBofC(英国ボクシング管理委員会)が試合の開催を承認しなかった為としています。マッチルーム・ボクシングと契約が切れ、新たなシリーズをスタートさせる目論見のスカイ・スポーツには痛い船出となっています。


    この日は元々、ユーバンク Jr. とWBA同級15位のスベン・エルビア(ドイツ)と対戦が決まっていましたが試合3日前にエルビアのコロナ陽性が発覚、急遽代役として合意に取り付けたのがドイツ在住のムラトフでした。タフなオファーを受けたムラトフは「これは私にとって素晴らしいチャンスだ。SSEアリーナのリングに上がり、クリス・ユーバンク Jr. と拳を交えることが出来るのは光栄なこと。私はファイターであり、いつも機会を待っていました。いつでも何処ででも私には問題ありません、準備は出来ています。」とコメント。頼もしい言葉を述べていましたがちょうど2週間前、初回KO勝利をおさめているもののノンタイトル戦のリングに上がっているムラトフのコンディションがどう影響するかが焦点とも言える一戦でしたが突然の延期となっています。



    セミファイナルから繰り上がった欧州ウェルター級タイトルマッチは王者でWBO6位のデビッド・アバネシヤン(ロシア/145.9ポンド)がリーアム・テイラー(英国/146.2ポンド)に2ラウンド2分18秒TKO勝利、王座防衛です。

    約8ヶ月前、無敗のJ.ケリー(英国)を6回TKOに仕留めているように強さは英国でも証明済みのアバネシヤンとあってホームながらテイラー不利の前評判となっている一戦です。初回からガードを固め前に出ながら巧みにスイッチする器用な王者に圧され、テイラーはロープを背負う展開となり、2分過ぎに右アッパーを食うと膝を折り、右フックで早くも右ひざを付くダウンを喫します。マーク・ライソン(英国)レフェリーのカウント8で再開直後にゴング、助けられたテイラーでしたが2ラウンドに入ると上下にパンチを返し何とか反撃の糸口を見つけようと頑張ります。しかし徐々に王者の連打に巻き込まれロープを背にすると2分過ぎに王者が左フックをクリーンヒット、ブロックを顔の前に置いていたテイラーは横っ面を思いっきり弾かれ、よろよろとロープに倒れ込むとレフェリーが抱え込みストップとなっています。WBC7位、WBA9位、IBFでも12位にランクされる33歳のアバネシヤンは再びアウェーで強さを発揮、戦績を28勝16KO3敗1分とし、敗れた30歳のテイラーは23勝11KO2敗1分としています。



    セミファイナルは英国スーパーミドル級挑戦者決定戦、ジャーメイン・ブラウン(英国/166.1ポンド)がジャマル・レ・ドゥ(英国/165.2ポンド)に10回判定勝利です(99-92)。

    27歳のブラウンは直近試合となる昨年10月、ベラルーシで元WBAミドル級暫定王者のD.チュディノフ(ロシア)を破った新鋭。元世界王者のG.グローブス(英国)のスパーリング・パートナーも務めていた経歴を持ち、この日も長い距離からジャブ、ワンツーでペースを握ろうとします。一方のジャマルは左手を下げ気味にシャープなジャブを突き対抗、4ラウンドにはブラウンがコンビネーションでジャマルをロープに押し込み山場を造りますが左右フックはオープンブローも多く、見た目ほどダメージは与えていないように映ります。5ラウンドも手数でポイントを挙げたように映るブラウンに対し、ジャマルは目くらまし的なスイッチを混ぜブラウンの連打もしっかりとブロック、被弾はほぼ無いように映りますがパワーに欠け手数で劣るため後手に回っている印象を残し終盤に入ります。9ラウンド、ブラウンがジャマルをロープに詰め右フックを叩きつけ、最終回もブラウンが余力を振り絞り手数でジャマルを上回りフルラウンドを戦い終えています。王者でWBC34位のレノックス・クラーク(英国)挑戦を引き寄せたブラウンは10戦全勝3KO、特筆する破壊力が無い分、手数で勝負していくことになりそうです。敗れた30歳のジャマルは8勝4KO2敗です。



    アンダーカードのクルーザー級8回戦は元WBAインターコンチネンタル・クルーザー級王者のリチャード・リアクポー(英国/200ポンド)がクジストフ・トヴァルドフスキ(ポーランド/201,6ポンド)に8回判定勝利です(79-72)。

    左の差し合いで始まった初回はリアクポーの右ボディストレートが入り、トヴァルドフスキがバランスを崩しかけたところでゴング、2ラウンドも上下にジャブ、ワンツーを当てたリアクポーがポイントを挙げたように映ります。ややリアクポー優勢と映る中で迎えた5ラウンド、頑張りを見せるトヴァルドフスキは熱くなり過ぎたか、クリンチ時のラビットパンチや、接近戦で頭を持って行くな、とややラフになったところを立て続けに注意されます。「ジャブを有効に使え!」と激を受けたリアクポーは中盤に右フックを当てますが、トヴァルドフスキの粘りに圧され後を繋ぐことが出来ません。最終回1分過ぎ、トヴァルドフスキが前に出てきたところにタイミング良くリアクポーの肩越しの右がクリーンヒットするとトヴァルドフスキがストンとダウンします。深いダメージは見せず再開後は前に出るトヴァルドフスキをリアクポーがさばきゴングを聞いています。約1年10ヶ月というブランクの影響か、現時点で世界ランクから外れているもののC.B.スミスやT.マッカーシー(いずれも英国)など現上位ランカーにも勝利している31歳のリアクポーは12戦全勝8KO。現在の標的はWBOクルーザー級王者のL.オコリー(英国)と述べています。健闘を見せた25歳のトヴァルドフスキは9勝6KO3敗です。
  • ジャマル・ジェームスの初防衛戦は同級4位のラジャブ・ブタエフ戦

    ジャマル・ジェームスの初防衛戦は同級4位のラジャブ・ブタエフ戦

    2021.10.02
    引退宣言撤回が日常茶飯事のボクシング界ですが、9月28日に元6階級制覇王者、M.パッキャオ(フィリピン)が自身のSNSで現役引退を発表。世界中のメディアが偉業を称える中、そのパッキャオを下したWBAウェルター級スーパーチャンピオン、ヨルデニス・ウガス(キューバ)と同レギュラーチャンピオン、ジャマル・ジェームス(米国/28戦27勝12KO1敗)という2人のチャンピオンが在位するWBAのウェルター級トップ戦線に動きが出ています。


    ネームバリューは現役ボクサー・ナンバーワンのパッキャオが休養チャンピオンを手放したことが交通整理の好機と見たか、WBAはパッキャオ対ウガス戦から数週間後に同級のトーナメント戦をアナウンス。スーパーチャンピオンのウガスには同級1位のエイマンタス・スタニオニス(リトアニア/14戦13勝9KO1無判定)との指名防衛戦を通達し、レギュラーチャンピオンのジェームスには同級4位のラジャブ・ブタエフ(ロシア/14戦13勝10KO1ノーコンテスト)との防衛戦を指示。そしてそれぞれの勝者は来年3月を目途として文字通りの王座統一戦へ進む計画があるとしています。


    アメリカをホームとする27歳のブタエフは19年11月に同級レギュラー王座決定戦に出場し、A.ベスプーチン(ロシア)に12回判定負けを喫したものの試合後、ベスプーチンに禁止薬物使用が発覚したことで試合結果はノーコンテストへ変更となり王座は空位。割を食ったブタエフは指名挑戦者では無いものの王座挑戦への優先権を保持していたものです。


    そして今回、ジェームスの初防衛戦となるブタエフ戦が正式に決定、10月30日に米国、ネバダ州ラスベガスに在る、マンダレイベイ・リゾート&カジノのミケロブ・アリーナで拳を交えることとなっています。今夏、チャンピオンのスリム化を発表したWBAですが、アナウンスから1ヶ月以上が経過したものの未だに統一戦指示等動きの無い階級もある中で、今回はいつになく素早いアクションと映るのは4選手いずれもWBAとの親密度が高い『PBC』傘下ということが大きな要因と言えそうです。以前から水面下で動いていたような勘繰りも出来ますが、ファン目線で言えば実力者同士の好カードが増えるのは単純に良い事と言えるでしょう。果たしてWBAウェルター級真の王者へ歩を進めるのはジェームス、ブタエフのどちらでしょうか?
  • テレンス・クロフォード対ショーン・ポーター戦は11月20日決定

    テレンス・クロフォード対ショーン・ポーター戦は11月20日決定

    2021.10.01
    正式発表が待たれていたWBO世界ウェルター級タイトルマッチが日本時間9月30日にアナウンス、11月20日にペイパービュー・イベントとして、会場は米国のネバダ州ラスベガスに在る、マンダレイベイ・リゾート&カジノのミケロブ・アリーナと決定しています。


    スーパーチャンピオンのテレンス・クロフォード(米国/37戦全勝28KO)はWBO5度目の防衛戦となり、K.ブルック(英国)戦以来約1年振りのリングとなります。そして同級2位の指名挑戦者、ショーン・ポーター(米国/35戦31勝17KO3敗1分)はIBFとWBCの元王者。S.フォルメラ(ドイツ)戦から約15ヶ月を置いてのリングとなります。


    リング上では圧倒的な強さを魅せ続ける王者も34歳を迎えました。これまでV.ポストル(ウクライナ)戦やA.カーン(英国)戦などペイパービュー・イベントを経験しているものの目を見張る視聴者数は無く、強さの割に人気は高くなくネームバリューの有るポーターを相手にイメージ脱却の起爆剤にしたいところでしょう。そして同じく87年生まれのポーターも19年9月、E.スペンス Jr.(米国)との王座統一戦で敗れており、WBC王座を奪われたものの持ち前のスタミナは健在、クロフォードを破ってベルト奪取となれば今後のキャリアも一変することでしょう。今後に予定されるアンダーカードのアナウンスも楽しみですが、コロナやケガのニュース無くゴングまで進んでほしいところです。
  • 3度目の世界挑戦を目前とするホセ・"Chon"・セペダの前哨戦

    3度目の世界挑戦を目前とするホセ・

    2021.09.30
    トップランクが米国のニューヨークに在る、マジソン・スクエア・ガーデン・シアターにて10月30日にイベントを開催すると発表。WBCスーパーライト級2位のホセ・" Chon "・セペダ(米国/37戦34勝26KO2敗1ノーコンテスト)がホスエ・バルガス(プエルトリコ/20戦19勝9KO1敗)とノンタイトル10回戦を行うというもので、WBC上位に名を残すようになってからそろそろ2年が経過、3度目の世界挑戦も間近とされるサウスポーのセペダとしてはサクっとクリアしておきたい前哨戦でしょう。一方のバルガスは会場の大多数から受ける声援を背に番狂わせを起こしたいところです。


    またWBCバンタム級28位に躍進中のサウスポー、カルロス・カラバイヨ(プエルトリコ/14戦全勝全KO))がWBCスーパーフライ級23位のジョナス・スルタン(フィリピン/22戦17勝11KO5敗)と対する興味深い一戦も決まっています。ALAプロモーションズが解体され現在はIBFスーパーバンタム級4位のM.タパレス(フィリピン)らとアメリカでトレーニングに励むスルタンは5つの黒星のうち3つがサウスポーという非常に大きな不安要素はありますが、世界戦のリングにも上がった経験値では上。なんとか爪痕を残しておきたいところでもあり新天地で飛躍するためには大事な再起戦と言えるでしょう。そして2度の来日経験を持つ元IBFスーパーバンタム級王者、ジョナサン・グスマン(ドミニカ共和国/26戦24勝23KO1敗1ノーコンテスト)が再起2戦目となる8回戦のリングに上がることも発表されています。


    とはいえ、ややインパクトに欠けるイベントという見方は否めないところであり、本来はWBOライトヘビー級王者のジョー・スミス Jr.(米国)が同級3位のウマール・サラモフ(ロシア)を迎える防衛戦がメインにセットされていたものの王者がコロナ発症により離脱したイベントです。ここから追加カードが加わり厚みが増すことを願うファンも多いと思われますがどのようなイベントとなるのでしょうか。




    そのトップランクがプロモート権を持つWBC&IBFライトヘビー級王者、アルツール・ベテルビエフ(ロシア/16戦全勝全KO)の次戦となるWBC指名防衛戦、同級1位のマーカス・ブラウン(米国/25戦24勝16KO1敗)戦の入札が行われ、トップランクが110.5万ドル(約1億2298万円)で落札したことが報じられています。


    ブラウン陣営のTGBプロモーションズ(PBC)を抑えてトップランクが落札したことで注目を集めているものの対戦者の質で大きく水を開けられ、何故WBC1位に居るのか不明と言える30歳のブラウンが勝てば、ジョシュア対ウシク戦以上のインパクトを残すことになりそうですが日程のアナウンスが待たれるところです。
  • アルテム・ダラキャン対ルイス・コンセプション戦はウクライナ開催へ

    アルテム・ダラキャン対ルイス・コンセプション戦はウクライナ開催へ

    2021.09.29
    WBAから対戦交渉を指示されていたフライ級タイトルマッチ、チャンピオンのアルテム・ダラキャン(ウクライナ/20戦全勝14KO)と同級1位の前暫定王者、ルイス・コンセプション(パナマ/47戦39勝28KO8敗)両陣営の交渉合意は成らず日本時間28日に入札が行われ、ダラキャン陣営のユーリ・ルバン・プロモーター率いるユニオン・ボクシング・プロモーションズが301,000ドル(約3347万円)というこのクラスとしては高額と言える落札額となったことが発表されています。


    WBAの入札規約ではダラキャンに55%、コンセプシオンに45%となっており、挑戦者陣営としてはホームのアドバンテージは得られないものの報酬にはホクホク顔と言って良いかもしれません。同プロモーターは早速、ウクライナのキエフで開催するとし、11月13日、20日、27日の候補日も挙げています。


    現在4度の防衛を果たしている34歳のチャンピオンは昨年2月(写真)のJ.ペレス(ベネズエラ)戦で右拳を骨折したこともあり少し長めのブランク、約21ヶ月振りのリングとなります。そして来日経験もあるコンセプションは10月に36歳を迎えるベテランで、WBAフライとスーパーフライの元2階級制覇王者としても名を挙げています。フライ級王座は11年に暫定王者から正規王者へエレベーター式に格上げされた経緯があり、もし獲得となれば約10年振りの同王座返り咲きとなります。こちらも昨年2月にノンタイトル戦を行っており、試合間隔は同じ条件と言えますが、共に年齢による衰えを感じさせ始めているだけに当日のコンディションが大きく影響する一戦になりそうです。
  • クリス・ユーバンク Jr.「スベン・エルビア相手に苦戦するとは思えない」

    クリス・ユーバンク Jr.「スベン・エルビア相手に苦戦するとは思えない」

    2021.09.28
    まさかと言って良いA.ジョシュア(英国)の王座陥落で湧いた先週末のボクシング界ですが、今週末に予定される世界戦は無く、10月9日に開催されるWBC世界ヘビー級戦までちょっと一休みといったところでしょうか。とはいえ10月2日(日本時間3日)、英国イングランドのロンドンに在る、SSEアリーナ・ウェンブリーにてワッサーマン・ボクシングが主催するイベントが予定されています。


    メインイベントはWBA世界ミドル級1位のクリス・ユーバンク Jr.(英国/32戦30勝22KO2敗)がWBA同級14位のスベン・エルビア(ドイツ/19戦18勝14KO1敗)を迎えるノンタイトル戦がセット。元世界王者のR.ジョーンズ Jr.(米国)を新トレーナーに迎えて、5月に行われたM.モリソン(英国)戦はおよそ1年半のブランクによる錆を落とすかのように無難な10回判定勝利をおさめています。



    A.ジョシュア対O.ウシク戦でも地元放送局の解説を務めたユーバンク Jr. は「スベン・エルビアは良いファイターですが、彼が私の手を煩わせることが出来ると思っているなら間違いです。その理由を厳しい方法で学ぶことでしょう。」と格が違うとコメント、更に「(サウル・アルバレスは)私が階級を上げ、再びスーパーミドル級で戦いたいと願う唯一の男だ。誰も彼と戦うことを望んでいないが、だが彼と本気で戦いたいと願っているボクサーが彼と実際に拳を交えることは出来ない。何故ならリングに入れば彼らはKOされないように戦いつつビッグマネーを手にしたいと考えるからだ。だが私は気にしない、彼を打ちのめしたいんだ。」

    「その戦いは来年起こりうる戦いであり、実現へ向けてより一層努力するつもりだ。(英国ボクサーの中で)他に誰が居る?ビリー・ジョー・ソーダースを打ち負かし、カラム・スミスも破った、もう誰も居ないだろう。ゴロフキンとも2度戦っている、彼と新鮮な血が戦うことを望んでいるファンも多いはず、それこそ私なんだ。彼は未だ英国のリングに上がっていない、もし彼との試合が決まれば英国最大のスタジアムだって埋まるはずだ。」とエルビア戦は眼中に無いかのような言葉を残し、話題を集めています。



    一方、敵地に乗り込む27歳のエルビアは英国デビュー戦が決まり意気軒昂です。「今、私は自分の中に大きな炎が燃えたぎっています。クリス・ユーバンク Jr. は裕福な家に生まれ、お金だけでなく名声、そして家、テレビの契約まで、私が欲しいと思っているものを彼は全て持っています、10月2日は彼からそれを奪うつもりです。私は彼のポジションへのし上がるためならば何だってやるつもりです。クリスがハングリーでないとは言いませんが、それが私の中の炎が彼よりも大きいと思う理由です、私は小さい頃道端で生活しました、彼とは全く異なるのです。」

    「クリスは前に前にという選手であり、打ち合いを好む性格です。しかしロイ・ジョーンズはもっとテクニカルに戦い、クリスとは異なるスタイルです。私から見て彼らがフィットしているとは思えません、(5月に行われた)彼の最新試合を見て確信しました。クリスはかつてのファイターではありません、以前は素晴らしいノックアウトをおさめインパクトのある勝利を魅せてきましたが、直近試合を見ても分かるようにそれはトレーナーとの相性だと私は思います。ロイ・ジョーンズはまさにレジェンドと呼ぶに相応しい選手ですが、それは彼の素質、スキルがあってこそです。誰もがロイ・ジョーンズのテクニック、動きを真似出来る訳ではありません。」

    「私は圧倒的不利と聞いていますが、私にとってのアドバンテージと受け取っています。誰もが私が負けることを期待して会場に来るでしょう、クリスが同じような考えで居ることを願っています。そうすれば10月2日はサプライズが起きるはずです。」



    セミファイナルでは欧州ウェルター級タイトルマッチがセット、2月に英国ホープのJ.ケリーを6回TKOに下した、デビッド・アバネシヤン(ロシア/31戦27勝15KO3敗1分)が同王座の防衛戦として、リーアム・テイラー(英国/25戦23勝11KO1敗1分)を迎える一戦も決まっています。
  • WBA世界ミニマム級タイトルマッチが約5ヶ月の延期で仕切り直し

    WBA世界ミニマム級タイトルマッチが約5ヶ月の延期で仕切り直し

    2021.09.27
    当初、5月29日にセットされていたWBA世界ミニマム級タイトルマッチ、スーパーチャンピオンのノックアウト・CPフレッシュマート(タイ/21戦全勝7KO)と同級6位、ポンサクレック・ナコンルアンプロモーション(タイ/30戦23勝13KO6敗1分)による世界戦が10月5日にタイのブリラムにて行われることが明らかとなっています。


    延期発表時には7月開催を匂わせていたペッチンディー・プロモーションズですが、タイは変異株を含めた感染状況の回復に見通しが立たず、ワクチン接種率も未だ2割弱という報道もあり社会全体の不安が増すなか同プロモーションは無観客によるネット配信などコツコツとイベントを開催していました。しかし7月にパトゥムターニーで予定していたイベントも直前で州知事から中止命令が下るなど厳しい状況が続き、同プロモーションはイベントの開催にややハードルの低いカーンチャナブリーなどにリングを移して開催するなど苦慮のほどがうかがえます。


    今回のアナウンスも希望的観測に基づいたものという見方は否めませんが、無事ゴングの運びとなれば、昨年3月の試合でV12を達成している31歳の王者にとって約1年7ヶ月振りの試合となります。一方今回が世界初挑戦となる元WBCアジア・ライトフライ級王者の29歳、ポンサクレックにとっておよそ11ヶ月振りの実戦となり、実力的には王者の圧倒的有利が予想されますが、ここまで空いた試合間隔がどこまで影響するのか気になるところです。
  • 速報!アンソニー・ジョシュア 対 アレクサンデル・ウシク!

    速報!アンソニー・ジョシュア 対 アレクサンデル・ウシク!

    2021.09.26
    現地時間25日、英国イングランドのロンドンに在る、トッテナム・ホットスパースタジアムにて統一世界ヘビー級タイトルマッチがただいま終了、メインイベントのWBAスーパー、IBF、WBO、IBO統一世界ヘビー級タイトルマッチは4冠王者のアンソニー・ジョシュア(英国)がWBA4位、IBF3位、WBO1位、IBO2位のアレクサンデル・ウシク(ウクライナ)に12回判定負け、王座交代です(3対0/117-112、116-112、115-113)。

    12年ロンドン五輪スーパーヘビー級金メダリストのジョシュアとヘビー級金メダリスト、ウシクによる対決は6万人と報じられる観衆のなかゴング。右手を動かしながらステップを刻むサウスポーのウシクに対し、手打ちのように力を抜いたコンパクトなパンチを出す王者といった初回を終え、2ラウンドは王者がややジャブを増やし、ウシクも左ストレートを狙っていきます。両者ジャブを突きながら大砲を狙う展開で迎えた3ラウンド後半、ウシクの左ストレートがクリーンヒットすると王者が膝を揺らし、4ラウンド早々に足がもつれ王者がたたらを踏むと歓声が上がります。スタートから距離を詰め過ぎず、対格差によるパワーを生かす戦術を採らず、ジャブを突きながら右をストンと出す落ち着いた戦いぶりを見せていた王者は6ラウンドに入り前進を強めると後半に右をヒットします。7ラウンドは後半にウシクが左を好打、足が引っ掛かったことも加わり王者がたたらを踏むなどウシクが良いラウンドを造り、8ラウンドは右を上下に当てた王者がポイントを取り返したように映り競った展開を見せ終盤に入ります。一進一退の攻防を見せ王者は右目下をやや腫らし、10ラウンドにはウシクが右眉頭をカット、少量の出血を見せます。11ラウンドは開始直後にウシクがジャブからコンビネーションを当て、後半にもパンチをまとめポイントを獲得、最終回も王者はジャブを間断無く出し、やや歩を進めるものの疲労からかウシクのジャブ、コンビネーションに反応できていないように映り、終了間際にウシクの連打を浴びダウン寸前に追い込まれたところでゴングが鳴ります。終盤のポイントをハッキリと獲り前評判を覆した34歳のウシクは19戦全勝13KO、偉業を達成しています。一方、31歳のジョシュアは24勝22KO2敗とし4つの王座それぞれ2度目の防衛に失敗。ウシク対策か、自身得意のジャブを生かす戦術だったとはいえ従来のスタイルを貫いた挑戦者に対し、何故パワーを生かしプレッシャーを掛ける戦術を採らなかったのか、という意見を浴びることになりそうです。



    セミファイナルのWBO世界クルーザー級タイトルマッチはチャンピオンのローレンス・オコリー(英国)が同級1位のディラン・プラソビッチ(モンテネグロ)に3ラウンド1分57秒KO勝利、王座防衛です。

    長い距離をキープしたい王者とインサイドに入ろうとする挑戦者によるペース争いは初回から揉み合いの多いスティーブ・グレイ(英国)レフェリーにとって忙しいスタートとなります。2ラウンド後半、ペースチェンジを図ったかスイッチをしたところに王者の右が肩越しにヒット、足をもつれさせながらロープに後退したところを右を浴びプラソビッチがダウンします。再開に応じたプラソビッチは結果的に安易なスイッチとなりましたが3ラウンド、立て直しを図ろうとするものの半分過ぎに右を外されたところへ王者の左ボディフックがクリーンヒットすると崩れ落ちるようにダウン、苦痛の表情を浮かべながら両膝を付きカウント10を聞いています。28歳のオコリーは17戦全勝14KO、初防衛を果たしています。26歳のプラソビッチは15勝12KO1敗、指名挑戦者にしては物足りない内容の世界初挑戦となっています。



    アンダーカードのライト級6回戦、キャンベル・ハットン(英国/136.75ポンド)はソニ・マルティネス(ウルグアイ/136ポンド)に6回判定勝利です(58-57)。

    ついついキャリア初のKO勝利を期待してしまうハットンはこの日が初6回戦。積極的に距離を詰め先手を取ろうとするハットンに対し、マルティネスはフットワークを使いながら入ってきたところにパンチを合わせようとします。初回のポイントは落としながらも単発の良いアッパーをヒットしハットンのアゴを跳ね上げたマルティネスは、2ラウンド以降も距離を取るボクシングを見せ、アウェーでポイントを獲るにはやや後手に回る印象も見せます。4ラウンド、前に出る意識が強すぎるのか、懸命に追い掛けるハットンは顔を前に突き出すところにマルティネスのアッパーや良いボディを食い、5ラウンド後半はマルティネスが連打を繰り出し攻勢でハットン、有効打でマルティネスといった印象で最終回に入ります。前進を継続するハットンは有効打こそ少ないもののマルティネスもバテたか手数が増えず、終了間際にマルティネスがパンチをまとめるなかゴングが鳴っています。マーカス・マクドネル(英国)レフェリーの採点が読み上げられると歓声とブーイングが入り交じり閉幕、20歳のハットンは4戦全勝とし、スペインをホームとする29歳のマルティネスは2勝5敗としています。



    ライトヘビー級10回戦は前WBA&WBCスーパーミドル級王者のカラム・スミス(英国)がWBCライトヘビー級20位のレニン・カスティージョ(ドミニカ共和国)に2ラウンド55秒のワンパンチTKO勝利です。

    初黒星までは安全第一と言えるボクシングを展開していたスミスですがこの日は開始から積極的に距離を詰めに行き、その分カスティージョのジャブも食う距離での攻防となります。手数で優勢、攻勢面でスミスがポイントを挙げ、早い決着を予感させる2ラウンド、スミスのによるワンツーの右ストレートがクリーンヒットするとカスティージョはゆっくりと尻からダウン、必死に上体を起こそうとするカスティージョですが足を痙攣させる様子を見たボブ・ウィリアムス(英国)レフェリーは両手を交差、すぐにストレッチャーが運びこまれ試合とは異なる緊張感が走るリングとなっています。31歳のスミスは28勝20KO1敗、33歳のカスティージョは21勝16KO4敗1分、キャリア初のKO負けを喫し担架でリングを降りています。



    IBFインターナショナル・ウェルター級タイトルマッチはチャンピオンのマキシム・プロダン(ウクライナ/146.75ポンド)がフロリアン・マルク(アルバニア/146.6ポンド)に10回判定負け、王座交代です(2対1/97-93、96-94:マルク、99-91:プロダン)。プロ2戦目から英国のリングに上がる28歳のマルクは9勝6KO1分、イタリア、ミランをホームとする28歳のプロダンは19勝15KO1敗1分としています。



    WBAインターコンチネンタル・ミドル級王座決定戦はクリストファー・オーズリー(米国/160ポンド)がカサン・バイサングロフ(ロシア/159.5ポンド)に10回判定勝利、オーズリーガ新王者となっています(2対0/95-95、97-94×2)。英国デビュー戦となった30歳のオーズリーは13勝9KO1ノーコンテスト、24歳のバイサングロフは21勝11KO2敗、19年2月には当時のWBAミドル級王者、R.ブラント(米国)に挑戦し11回TKO負けを喫しています。



    ライトヘビー級6回戦、ダニエル・ラピン(ウクライナ)はパヴェル・マルティヌク(ポーランドに6回判定勝利です。24歳のラピンは5戦全勝、33歳のマルティヌクは4勝全KO8敗です。
  • ジョシュアはプーレフ戦からプラス1キロ、ウシクはキャリア最重量で計量終了

    ジョシュアはプーレフ戦からプラス1キロ、ウシクはキャリア最重量で計量終了

    2021.09.25
    <WBAスーパー、IBF、WBO、IBO統一世界ヘビー級タイトルマッチ in 英国イングランド、ロンドン、トッテナム・ホットスパースタジアム>
    4冠王者、アンソニー・ジョシュア(英国/25戦24勝22KO1敗):240ポンド(約108.8Kg)
    vs.
    WBA4位、IBF3位、WBO1位、IBO2位、アレクサンデル・ウシク(ウクライナ/18戦全勝13KO):221.25ポンド(約100.3Kg)
    ※約9ヶ月振りのリングとなるジョシュアがパワーで押し切るのか、それともおよそ11ヶ月振りのウシクが技巧で空転させるのでしょうか?16年9月のC.マーティン(米国)戦以来のサウスポー戦となる王者、ヘビー級に転向して3戦目となる挑戦者、いずれも不安要素はありますが、2週間後の10月9日に迫るWBCヘビー級戦、T.フューリー対D.ワイルダー戦勝者との一大決戦にも期待が膨らみます。



    <WBO世界クルーザー級タイトルマッチ>
    王者、ローレンス・オコリー(英国/16戦全勝13KO):199ポンド(約90.2Kg)
    vs.
    同級1位、ディラン・プラソビッチ(モンテネグロ/15戦全勝12KO):200ポンド(約90.7Kg)リミット
    ※E.ホリフィールドやD.ヘイのようにクルーザー級を統一した後、ヘビー級へ上がり、更に世界王者に就くことが目標と語る28歳の王者オコリー。一方、「私のキャリアの中で最大のチャンスです。土曜日はオコリーを叩きのめした後でビールを飲みに行こうと思っているんだ。オコリーは素晴らしいファイターだが、世界チャンピオンになるという私の夢を阻むことは出来ない。」と語る26歳の挑戦者が敵地で王座奪取に燃えます。



    <ライトヘビー級10回戦>
    前WBA&WBCスーパーミドル級王者、カラム・スミス(英国/28戦27勝19KO1敗):175ポンド(約79.3Kg)
    vs.
    WBC20位、レニン・カスティージョ(ドミニカ共和国/25戦21勝16KO3敗1分):175ポンド
    ※昨年12月のS.アルバレス戦は挑戦者の強さをもてはやす戦評が多くを占めた半面、特に精神面で予想以上の弱さも見せたスミスが階級を上げて出直しを図ります。この9ヶ月で失った自信を取り戻すことは出来るでしょうか?KO負けの経験が無いWBC20位のカスティージョは格好の復帰戦相手と言えそうですが、勝敗よりも内容に注目が集まります。
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