• HOME
  • 海外ボクシング情報

海外ボクシング情報

  • 今週末の『PBC』イベントはヘビー級世界ランカー対決がメイン

    今週末の『PBC』イベントはヘビー級世界ランカー対決がメイン

    2021.07.28
    今週末の『PBC』イベントは米国のニュージャージー州ニューアークに在る、プルデンシャル・センターにて開催。ノンタイトル10回戦がメインという英国のマッチルーム・ボクシングのイベントに比べてやや面白味に欠ける対戦カードとなっています。そのメインはヘビー級10回戦。WBAヘビー級9位のマイケル・コフィ(米国/12戦全勝9KO)とWBA10位のジェラルド・ワシントン(米国/25戦20勝13KO4敗1分)が対戦、PBCとWBAの親密度を示すかのように他の3団体では世界ランキングの無い両選手ですが、PBCとしては35歳のコフィを推して行きたいようです。


    しかしほぼ無名選手との対戦で築いた全勝レコードのコフィと、対戦者の質では39歳のワシントンがハッキリと上回ります。D.ワイルダー(米国)やC.マーティン(米国)、J.ミラー(米国)らにはTKO負けを喫していますが、R.ヘレニウス(フィンランド)には8回KO勝利した星が光ります。「世界トップクラスにしか負けていないジェラルド・ワシントンのような選手を倒すことが出来れば自分自身の存在を世界に証明出来るでしょう。私はもはや今後が期待されるマイケル・コフィではありません、世界を狙うマイケル・コフィなのです。」と意気込むスイッチヒッターのコフィがランカー対決に臨みます。


    セミファイナルのウェルター級8回戦はダイレクトリマッチがセット。4月17日に行われた、T.ハリソン対B.ペレラ(ともに米国)戦のアンダーカードで対戦した、ビト・ミールニッキ Jr.(米国/9戦8勝5KO1敗)とジェームス・マーティン(米国/9戦7勝2敗)の初戦は8回判定(2対0)でマーティンが勝利、18歳のミールニッキ Jr. は、PBCの期待に応えられず初黒星を喫したものです。雪辱し再び上昇気流に乗ることが出来るのか、それともしばらく裏街道を歩くことになるのか、ミールニッキ Jr. にとって極めて重要なリマッチです。


    セミセミはスーパーウェルター級8回戦で、これまたPBCの期待が高まるホープ、ジョーイ・スペンサー(米国/12戦全勝9KO)がダン・カーペンシー(米国/13戦9勝4KO3敗1分)と対戦するというものです。20歳のスペンサーとしてはミールニッキ Jr. のつまづきを繰り返したくないところでしょう、全勝レコードをキープ出来るでしょうか?
  • A.グラナドス「コナー・ベンは私を対戦者に選んだ間違いに気付くだろう」

    A.グラナドス「コナー・ベンは私を対戦者に選んだ間違いに気付くだろう」

    2021.07.27
    6月上旬、『DAZN』と5年間の契約延長というニュースで話題を集めた英国のマッチルーム・ボクシングが今週末の7月31日から3週連続で興味深いイベントを開催します。会場は英国イングランドのエセックス、ブレントウッドに在るマッチルーム本社敷地内に特設リングを設営し、『MATCHROOM FIGHT CAMP』と名付けたリングで試合が繰り広げられることとなっていますが第1弾は、コナー・ベン(18戦全勝12KO)対アドリアン・グラナドス(メキシコ/33戦21勝15KO8敗3分)戦となっています。


    WBAウェルター級9位、WBC10位、IBFで13位とするベンもややビッグマウスの傾向が強い24歳です。「ファイトキャンプで開催される、DAZNでの最初のライブ・イベントでメインを張れることは私にとって光栄なことです。私は皆さんがエンターテインメントの楽しみとして払う対価に見合ったものを提供します。私の戦い全てで花火のような試合を期待してください。メキシコ人がやってきて英国人のプランを破壊していく様を見てきましたが、そろそろレールを軌道に戻すころでしょう。」


    そして敵地に乗り込む31歳のグラナドスは8つの黒星を経験しているものの元王者など世界的な強豪との手合わせも豊富です。「彼(ベン)はしゃべることに関して世界トップクラスです。彼らは私の戦績を見て適当な相手と考えたのでしょうか?エイドリアン・ブローナーとの試合は私の勝利を推す声も多い試合でした。ショーン・ポーターとの試合も終盤はかなり追い詰めたと思います。ダニー・ガルシア戦だけで私を評価するのは間違っています、ファイトマネーで試合を受ける大きな間違いを犯した試合でした。コナーが私の黒星を見ただけで対戦を決めたのならきっと驚くことでしょう、私は長い間トップクラスで争い続けてきましたからね。その私も今回は最高のコンディションです、私を対戦者として選んだ間違いにすぐ気づくでしょう。」


    マッチルーム・ボクシングのエディ・ハーン・プロモーターが先月、ベンについて2022年末に勝負を賭ける、あと5試合ほどキャリアを積ませたい、と述べていたように今は強さに筋金を入れる時期と見ているのでしょうか、グラナドス戦が良い経験となるのか痛い敗戦となるのか興味深いマッチアップです。


    そしてセミにはWBA世界フェザー級タイトルマッチ、レギュラーチャンピオンのシュ・チャン(中国/20戦18勝3KO2敗)が同級12位のリー・ウッド(英国/26戦24勝14KO2敗)を迎える同王座3度目の防衛戦も楽しみな試合です。飛び抜けた武器の無い王者シュは常に落城の危険がつきまとう王者でもあり、お互いに特筆するパワーは無く、旺盛な手数によるペース争いが予想される一戦を制するのはどちらでしょうか。


    アンダーカードにはWBOスーパーウェルター級10位のアンソニー・ファウラー(英国/15戦14勝11KO1敗)が出場する他、今年2月にS.アルバレス(メキシコ)に挑戦したものの3回終了棄権TKO負けという惨敗から復帰を目指す、アブニ・イユリディン(トルコ/24戦21勝12KO3敗)の再起戦も予定されている楽しみなイベントは日本時間8月1日(日)にゴングが打ち鳴らされます。
  • IBF世界フライ級指名防衛戦は9月11日にゴング

    IBF世界フライ級指名防衛戦は9月11日にゴング

    2021.07.26
    IBF世界フライ級チャンピオンのサニー・エドワーズ(英国/16戦全勝4KO)の指名防衛戦となる同級3位、ジェイソン・ママ(フィリピン/16戦全勝9KO)戦が9月11日、英国のロンドンに在る、カッパー・ボックス・アリーナで行われることが現地時間24日のクイーンズベリー・プロモーションズ主催イベント内でフランク・ウォーレン・プロモーターが発表、時をほぼ同じくして提携するMTKグローバルもSNS上でアナウンスしています。


    4月にM.ムタラネ(南アフリカ)のV4を阻んだ25歳の王者エドワーズが持ち前のフットワークと手数で初防衛を目指す一方、ジェネラル・サントス・シティのサンマン・プロモーションズと契約する24歳のママにとって世界初挑戦。昨年12月にM.ムタラネ(南アフリカ)挑戦が決定し、試合地の南アフリカ入りしたものの主催するトノ・プロモーションズがコロナ禍でのイベント開催についてプロトコルを遵守していないという理由からタイトルマッチ5日前に中止となった不運から仕切り直しと言えるビッグチャンスです。


    なおこの一戦の勝者に対して次なる指名挑戦者はすでに決まっており、6月25日に英国のボルトンでJ.ハリス(英国)を8回KOに下しているリカルド・サンドバル(米国/20戦19勝14KO1敗)が手ぐすねを引いて待っているというやや特殊な状況です。英国で強さを見せたゴールデンボーイ・プロモーションズ傘下のサンドバルを迎えてエドワーズが防衛戦ともなれば一層盛り上がるところでしょうが、もちろんママとしてはベルトをフィリピンに持ち帰るべく最善を尽くすことでしょう、どちらがサンドバルと対するのかも合わせて注目の指名防衛戦です。
  • 速報!ジョー・ジョイス 対 カルロス・タカム!

    速報!ジョー・ジョイス 対 カルロス・タカム!

    2021.07.25
    現地時間24日、英国のロンドンに在る、SSEアリーナ・ウェンブリーにてクイーンズベリー・プロモーションズ主催イベントがただいま終了、WBCシルバーとWBOインターナショナル、そして英連邦の3つの王座を保持する、ジョー・ジョイス(英国)がWBC14位のカルロス・タカム(カメルーン)に6ラウンド49秒TKO勝利、王座防衛です。

    埴輪のような被り物でリングインしたジョイスがジャブを突きながらプレッシャーを掛け、タカムは上半身を振りながら左右に動き隙を伺います。手数の差でジョイスが初回のポイントを挙げますが、タカムの右も良いタイミングを見せヒヤリとさせます。2ラウンドも前に出るジョイスのポイントと映りますが終盤にタカムの右がヒット、単発に終わったものの会場からどよめきの声が上がります。ジャブなどダメージを蓄積させタカムが白旗を挙げるのが先か、ジョイスが右の1発を食うのが先か、面白い展開を見せ始めた4ラウンド序盤、タカムの右ストレートがヒットするとジョイスも距離を詰めコンビネーションを返す白熱したラウンドとなり、ジョイスの左目周辺が赤みを帯びていきます。6ラウンド開始直後、ジョイスの左フックがヒットするとタカムが腰を落としたたらを踏むように後退、ジョイスが一気に連打をまとめに掛かります。反撃を見せたタカムは上半身を振り続けるもののガードを上げることが出来ず、ジョイスの右ストレートで顔が跳ね上がると、スティーブ・グレイ(英国)レフェリーが割って入り終了。タカムは鼻血を出しながらも早過ぎる、と抗議の姿勢を見せますがストップのタイミングについては賛否両論があるでしょう。経験の豊富な点は誰しも認める同レフェリーですが、世界戦ではないとはいえ物議をかもすレフェリングの多さも気になるところです。WBO2位、WBC5位、IBFで10位にランクされる35歳のジョイスは13戦全勝12KO、3本のベルトを掲げ満面の笑みを見せたジョイスは「もうテストマッチは不要だろう!」と世界挑戦の準備万端と意気込んでいますが、年齢的な焦りもあるのでしょうか、試合内容には不安さを残しています。敗れた40歳のタカムは39勝28KO6敗1分、リング下で勝利者インタビューが行われている間も照明の落ちたリング上でしばし立ち尽くしています。

    なお試合後、タカム陣営のジョー・デグアルディア・プロモーターはストップのタイミングについて激しく抗議「3人のジャッジともストップされるまでカルロスの優勢と付けている試合でした。ファイターがパンチを打ち返しているか否かは確かに大事なことかもしれませんがそれが全てではありません。ましてカルロスのような経験豊富なベテランボクサーです、レフェリーはリングで戦っているのは誰と誰か、経験に洞察力を加えてリング上全てのことに気を配らなくてはいけません。今夜の誤った決定はカルロスにとって大きなショックです。我々は再戦を求めます。」とコメントしています。



    セミファイナルのWBO欧州スーパーウェルター級タイトルマッチは王者でWBO13位のハムザ・シェアラス(英国)がエセキエル・グリア(スペイン)に5ラウンド2分23秒TKO勝利、王座防衛です。

    " The Towering Inferno " の異名を持つ197cmのS.フンドラ(米国)ほどではないにせよ185cmという長身を誇るシェアラスがスタートから長いジャブを生かしペースを握ると、グリアはスイッチを見せ流れを変えようとします。両手を広げ、効いてないよと周囲にアピールするグリアですが徐々にダメージを蓄積し、迎えた5ラウンド中盤にロープを背にしたところでシェアラスが左を下から上へダブルを打ち込むとグリアが座り込むダウンを喫します。マーカス・マクドネル(英国)レフェリーのカウント9で何とか再開に応じたグリアに対し、シェアラスが一気に距離を詰め連打を浴びせると最後は左アッパーがグリアのアゴをかすめ、ドスンと尻餅を付くと同時にレフェリーが両手を交差しています。22歳のシェアラスは13戦全勝9KO、28歳のグリアは15勝3KO2敗としています。



    英連邦&英国ウェルター級タイトルマッチは2本のベルトを持つクリス・ジェンキンスが元IBF欧州同級王者のエコウ・エスマン(ともに英国)に8ラウンド43秒TKO負け、王座交代です。

    ジャブの差し合いとなった初回は王者の肩越しの右が良いタイミングを見せますが、2ラウンドはエスマンの上下のコンビが良い印象を見せ拮抗した序盤と映ります。最初に見せ場を造ったのはエスマンで、4ラウンド序盤に連打から右フックをヒット、王者がバランスを崩し大きな歓声が上がります。立て直しを図るためか5ラウンドはやや長い距離をキープしようとする王者にエスマンは攻勢を強めポイントを連取したように映ったものの6ラウンドは王者もジャブを有効に使い再びペース争いの展開を見せますが、7ラウンド終盤、エスマンの連打で王者がロープを背にします。迎えた8ラウンド序盤、エスマンが左フックをヒットすると効いてしまった王者は後退、ガードを上げロープ伝いに攻勢をかわそうとしますがエスマンが一気に勝負を掛けて連打、最後は右フックが入るとイアン・ジョン・ルイス(英国)レフェリーが割って入り終了、同時に王者は両手を膝に着き苦痛に顔を歪めながら抱きかかえられています。32歳のエスマンは15戦全勝6KO、WBCウェルター級28位でもある32歳のジェンキンスは22勝8KO4敗3分としています。



    WBCインターナショナル・スーパーバンタム級タイトルマッチは王者でWBC26位につける、クリス・ボーク(英国/121.5ポンド)がジェームス・ビーチ Jr.(英国/121.5ポンド)に10回判定勝利、王座防衛です(3対0/99-92、100-90、99-91)。

    ゴングと同時にジャブを連打、仕掛けたビーチでしたがサウスポーの王者は冷静に対処すると、入り際に左のボディをカウンターで合わせます。前に出てくるビーチに王者の右フック、そして左ボディなどが入る場面が徐々に増えはじめ3ラウンド辺りから流れが王者に傾いていきます。手数が減り、退がる動きの目立ち始めたビーチは決定打を外しながら懸命にジャブから対抗、王者を崩そうと身体を振りながら隙を伺いますが中に入ろうとすると左ボデイ、動きを見過ぎるとジャブを食う悪循環のような展開で後半に入ります。8ラウンド終盤、ビーチの入り際に左、右と王者のボディがモロに入ると効いてしまったビーチは思いっきり距離を取り後退、王者がロープに押し込み追撃を見せます。9ラウンド、再び前に出ようと頑張るビーチですが袋小路のような展開を打開できず、再び終盤にボディを食うものの身体の振りは継続、決定打は外します。最終回も攻めの姿勢を見せるビーチに王者は冷静に動きを見切りながらポイントを挙げ、ゴングと同時に両手を挙げてアピールしています。26歳のボークは10戦全勝6KO、1発の破壊力こそ欠けるものの安定感のある戦いぶりを見せています。敗れた24歳のビーチは12勝2KO2敗です。
  • ヘビー級台風の目となれるのか、明日はジョー・ジョイスが世界14位と対戦

    ヘビー級台風の目となれるのか、明日はジョー・ジョイスが世界14位と対戦

    2021.07.24
    <WBCシルバー・ヘビー級タイトルマッチ in 英国、ロンドン、SSEアリーナ・ウェンブリー>
    シルバー王者、ジョー・ジョイス(英国/12戦全勝11KO):268.1ポンド(約121.5Kg)
    vs.
    WBC14位、カルロス・タカム(カメルーン/45戦39勝28KO5敗1分):248.8ポンド(約112.8Kg)
    ※昨年11月、周囲の予想を裏切り、D.デュボア(英国)に10回KO勝利、評価を急上昇させたジョイスが約8ヶ月振りのリングに上がります。F.ウォーレン・プロモーターは9月25日に決まったヘビー級統一戦、A.ジョシュア対O.ウシク戦勝者とタカムを下したジョイスをぶつけたい意向を表明していますが、ジョイスにはデュボアとの再戦や、五輪で敗れているT.ヨカ(フランス)戦なども持ち上がっており、交渉を有利に進めるためにも商品価値を上げておきたいところです。



    <WBO欧州スーパーウェルター級タイトルマッチ>
    王者、WBO13位、ハムザ・シェアラス(英国/12戦全勝8KO):153ポンド(約69.4Kg)
    vs.
    エセキエル・グリア(スペイン/16戦15勝3KO1敗):153.75ポンド(約69.7Kg)
    ※「アマチュアでの試合はプロで勝ち上がるためであり五輪や世界選手権に出ることなど考えませんでした。世界チャンピオンになる方が私にとってはるかに魅力的でした。」と8歳でボクシングを始めたと話すシェアラス。今回の試合前はアメリカでキャンプを組み、D.ベナビデスやG.ラミレスらとスパーリングを重ねてきたと胸を張り「最高の仕上がりです、土曜日は最高の試合をお見せします!」と意気込んでいますが結果に結びつけることは出来るでしょうか?



    <英連邦&英国ウェルター級タイトルマッチ>
    2冠王者、クリス・ジェンキンス(英国/28戦22勝8KO3敗3分):146。75ポンド(約66.5Kg)
    vs.
    エコウ・エスマン(英国/14戦全勝5KO):146.5ポンド(約66.4Kg)
    ※WBCウェルター級28位に付けるジェンキンスとしては保持する王座をコツコツと防衛しながらランキングを着実に上げることが世界への近道と言えそうです。挑戦者のエスマンは未だ12ラウンドを戦った経験が無く、王者としては持ち前のキャリアを生かし後半勝負に持って行きたいところでしょう。
  • テレンス・クロフォードとショーン・ポーター両陣営に対戦指示

    テレンス・クロフォードとショーン・ポーター両陣営に対戦指示

    2021.07.23
    WBOが日本時間22日、ウェルター級スーパーチャンピオンのテレンス・クロフォード(写真/米国/37戦全勝28KO)と同級2位のショーン・ポーター(米国/35戦31勝17KO3敗1分)に対戦指示を通達したことが報じられています。30日間の交渉期限があり、期限内に合意に達しなければ入札になるとしています。


    スーパーライト級では4団体統一という偉業を果たしている3階級制覇王者のクロフォードも33歳。現役選手の中でナンバーワンと言える安定感を誇るものの弁慶の泣き所とも言うべき唯一のウィークポイントは対戦者に恵まれていない点でしょうか。いつの時代もスターがキラ星のごとく集う階級ながら、クロフォードを除きほぼほぼライバル・プロモーションの『PBC』傘下とあって、クロフォード陣営のトップランクとはビジネス上、ハードルも低くなく近年はマッチメイクに苦慮している様子が多くのファンにも浸透しているところです。


    20年11月のK.ブルック(英国)戦を直近試合とするクロフォードの次戦は今秋、WBCスーパーライト級シルバー王者のJ.セペダ(米国)や、4団体でスーパーライト級を統一を果たしたばかりのJ.テイラー(英国)らの名前が挙がっているものの若干の物足りなさは感じてしまうところです。


    そこへ来て同じ33歳、IBFとWBCの元ウェルター級王者でもある実力者ポーターとのマッチアップとなればファンの興味もひと際高まることとなりそうです。3つの黒星はいずれも判定負け、ユナニマスでの敗退は1試合のみ。主武器は猛烈なスタミナによる手数というポーターとの対戦が決まれば、万能王者クロフォードにとっても油断は出来ない挑戦者と言えそうです。ボクシング・ファンとしては両陣営が歩み寄り、実現してほしいカードですが果たして合意は成るのでしょうか?
  • 速報!エリック・ロサ 対 リカルド・アツビリカ!

    速報!エリック・ロサ 対 リカルド・アツビリカ!

    2021.07.22
    現地時間21日、ドミニカ共和国のサントドミンゴに在る、ファン・パブロ・ドゥアルテ・オリンピック・センターにて、ダブルWBA暫定戦がただいま終了、WBA世界ミニマム級暫定王座決定戦は同級2位のエリック・ロサ(ドミニカ共和国)が同級5位のリカルド・アツピリカ(ペルー)に12回判定勝利、地元のロサが新暫定王者となっています(3対0/114-113、117-110×2)。

    開始と同時に積極的に出たアツビリカですが、入り際にロサの左アッパーをアゴ、ボディに食うと慎重に距離を測りはじめ、2ラウンドには右フックを返します。徐々にロサがじりじりとプレッシャーを掛けはじめる展開となり、小刻みに身体を振りながら入ろうとするアツビリカは手数が増えず、4ラウンド終盤、足が滑ったようにも見えましたが同時に当たったアツビリカの左をパンチと判断、尻餅を付いたロサにロベルト・ラミレス Jr.(プエルトリコ)レフェリーはダウンと裁定しカウントを数えます。再開後、ポイントを挽回したいロサは5ラウンドに入り、攻勢を強めると上下に良いコンビを当てアツビリカがバランスを崩し、6ラウンドも手数の落ちたアツビリカはポイントを落とします。ジャッジ泣かせとも映る中盤になりましたが、7ラウンドに左フック、8ラウンドに右アッパー、9ラウンドにも左を当てたロサがいずれも単発ながらポイントを拾っていくように映り、腰を落とすなど明確なダメージこそ見せないアツビリカとしてはアウェーでもあり手数か有効打数でハッキリとしたラウンドを造っておきたいところです。10ラウンド、アツビリカは疲労の色を見せ始め、接近戦で肩をカチ上げ、頭を持っていくなどレフェリーから注意が入り、11ラウンドは両者足を止め左右フックを当て合います。最終回1分過ぎ、王者がフック気味に出した右がアツビリカのアゴにヒット、汗が飛び散り歓声が上がりますが、残り20秒ほどでアツビリカも右フックをアゴに打ち返し、終了のゴングと同時にロサ陣営がリングに入り飛び上がり勝利を確信しています。21歳のロサは4戦全勝1KO、32歳のアツピリカは21勝4KO1敗です。



    暫定世界戦の1試合目、スーパーライト級タイトルマッチは暫定チャンピオンのアルベルト・プエジョ(ドミニカ共和国)がヘスス・アントニオ・ルビオ(メキシコ)に12回判定勝利、王座防衛です(3対0/120-107×3)。

    長いリーチからジャブ、左ボディを出す王者は初回終了間際に右フックを引っ掛けるとルビオは前のめりにつんのめり両手をマットに着地、ギジェルモ・ピネダ(パナマ)レフェリーはカウントを数え、幸先よくダウンを奪います。再開に応じたところでゴングが両者を分けますが、2ラウンドに入るとルビオの動きを見切ったかのように王者が攻勢を強め、有効打数でポイントを連取、その後もルビオにコツコツとダメージを与えていきます。サウスポーが不得手な印象を見せるルビオですが戦意は旺盛、懸命に反撃を試み手を出すもののその多くが空を切ります。序盤を見るとサクっと王者が勝負を決めそうな印象も見せましたが、終盤に入っても王者はパンチをまとめるでもなく安全運転と映るラウンドを展開、ようやく最終回に入り力を込めたパンチを増やしますが、身体を丸め露骨に腹を嫌がるルビオを仕留めることが出来ずゴングを聞いています。同王座2度目の防衛を果たし全勝レコードを『19(10KO)』とした26歳のプエジョとしては、R.バルテレミ(キューバ)のような下り坂ながらネームバリューの有る選手を破り、自身の力を証明したいところでしょうが、これまでもプエジョ対バルテレミ戦は再三再四アナウンスされているもののビザの問題やケガなどで延期を繰り返しています、果たして実現する日は来るのでしょうか?敗れたこちらも26歳、ルビオは13勝7KO4敗1分としています。



    アンダーカードのライトヘビー級10回戦、世界挑戦経験を持つレニン・カスティージョ(ドミニカ共和国)がロナルド・ゴンサレス(ベネズエラ)に4ラウンド終了、棄権によるTKO勝利です。

    体格で一回り大きなカスティージョが良いジャブを見せると開始1分ほどでゴンサレスの右目がぷくっと腫れ出血、いきなりドクターチェックが入りますが続行します。2ラウンドはカスティージョがワンツー、コンビを混ぜ始めるとゴンサレスは対応出来ず被弾が増え一気にペースが傾きます。3ラウンド、パーフェクト・レコードを持つゴンサレスも逆転を狙いますがカスティージョのディフェンスを崩すことが出来ず、カスティージョも勝負を急がずパンチをまとめるきっかけを探しながらポイントを連取すると4ラウンド終盤、カスティージョの右ストレートががっつり入りますがゴンサレスも頑張りを見せクリンチでしのぎ、ゴングに逃げ込んだもののインターバル中にゴンサレスの右目の腫れに対し再びドクターチェックが入るとストップ、TKOで幕を閉じています。32歳のカスティージョは21勝16KO3敗1分、D.ビボル(キルギスタン)の持つWBAライトヘビー級王座に挑戦し、12回判定負けを喫して以来の試合で復帰です。敗れたゴンサレスは8勝全KO1敗としています。
  • 明日はドミニカ共和国でダブル暫定世界タイトルマッチ

    明日はドミニカ共和国でダブル暫定世界タイトルマッチ

    2021.07.21
    <WBA暫定世界スーパーライト級タイトルマッチ in ドミニカ共和国、サントドミンゴ、ファン・パブロ・ドゥアルテ・オリンピック・センター>
    暫定王者、アルベルト・プエジョ(ドミニカ共和国/18戦全勝10KO):140ポンド(約63.5Kg)リミット
    vs.
    ヘスス・アントニオ・ルビオ(メキシコ/17戦13勝7KO3敗1分):140ポンド
    ※24日にラスベガスでR.バルテレミ(キューバ)と防衛戦を行う予定だったプエジョも同地で組んでいたキャンプを解散、18日に帰国し代役挑戦者との対戦へ気持ちを切り替えています。5月に元世界ランカーのS.フレデリクソン(米国)に8回判定勝利をおさめているとはいえWBC40傑に名前の無いピンチヒッターのルビオが相手となると恵まれた体躯を持つサウスポー、プエジョが母国のファンに良い勝ち方を披露するものと思われます。


    <WBA世界ミニマム級暫定王座決定戦>
    同級2位、エリック・ロサ(ドミニカ共和国/3戦全勝1KO):104.6ポンド(約47.4Kg)
    vs.
    同級5位、リカルド・アツピリカ(ペルー/21戦全勝4KO):105ポンド(約47.6Kg)リミット
    ※今回が初の海外遠征となるアツピリカは試合3日前の18日にドミニカ共和国入り。「私は集中を切ることなくトレーニング・メニューもきっちりと消化、素晴らしい試合に向けて準備は出来ています。何よりもヤル気を駆り立てていることは世界チャンピオンの称号を手にして母国ペルーに帰国できるということです。」と意気込んでいますが、今回は時差もほとんど無くコンディション調整も比較的容易と言えるでしょう。プロ4戦目の21歳にキャリアの壁を教えることは出来るでしょうか?
  • T.チュー「チャーロは負けるリスクを考えて再戦は受けないでしょう」

    T.チュー「チャーロは負けるリスクを考えて再戦は受けないでしょう」

    2021.07.20
    「全てのベルトが懸けられた大掛かりな戦いです。どちらが勝とうと私には自信が有ります、今すぐにも彼らを倒すことが出来ます。 」とWBOスーパーウェルター級1位のティム・チュー(豪州/19戦全勝15KO)が試合前に述べた4団体統一戦が17日に行われ、12回引分と終わり4本のベルトが統一されることはありませんでした。試合地テキサス生まれのチャーロに6ポイント差を付けて勝ちとした、ネルソン・バスケス(プエルトリコ)ジャッジへの非難が噴出していますが試合内容は多くの支持を集めた好ファイトと言えるでしょう。


    早くも再戦を望む声が一部に挙がっているもののベルトを狙う挑戦者陣からすると自分たちが先という気持ちは当然あるでしょう。昨年8月にE.ウォーカー(米国)を12回判定に下しWBA指名挑戦権を手にしているイズライル・マドリモフ(ウズベキスタン/7戦全勝5KO)。昨年9月にT.ガウシャ(米国)を12回判定に退け、WBC指名挑戦者に就いたエリクソン・ルビン(米国/25戦24勝17KO1敗)。そしてIBFに至っては約2年半前の19年1月、J.フォルテラ(スペイン)に12回判定勝利をおさめ、指名挑戦権を手にしたバカラン・ムルタザリエフ(ロシア/19戦全勝14KO)らは17日の再戦にはさほど興味は無いものと思われます。


    指名挑戦者決定戦は統括団体に承認を取り、プロモーターは承認料を支払ったうえで挙行されますが最上位に居ようと挑戦者決定戦を勝ち上がらなければ王者への拘束力がほぼ無い事を意味します。WBO1位のチューはWBOの地域王座戦を勝ち上がったことで1位にランクされていますが、挑戦者決定戦は行っておらず近い将来での世界挑戦は未確約となっています。言い換えれば現時点でWBO王者のカスターニョに指名挑戦者は不在。そして試合後、カスターニョはESPNのインタビューで「私は、チャーロが再戦を回避すると考えています、きっと別の試合を画策すると思います。彼が望まなければ構いません、我々も別の試合を検討します。」とコメントを残しています。


    チュー陣営のジョージ・ローズ・プロモーターは「引分という結果は我々にとって良い方向に進むかもしれません、次にチューが戦うことになるかもしれませんからね。(17日の試合は)素晴らしい試合でした。きっとチャーロはダイレクトリマッチから逃げるでしょう、受けたら驚きです。他の統括団体による指名挑戦者も権利を主張してくるでしょうからね。これからフランシスコ・バルカルセルWBO会長と指名挑戦権について話し合い、年内に実現出来るよう善処するつもりです。」と述べ、カスターニョ挑戦へ風向きが変わるかもしれないと話しています。


    チューも「カスターニョが勝ったと思った試合でしたがもう済んだこと、戦いは終わりました。私なら彼を倒すことが出来ると信じています、カスターニョのスタイルは私と噛み合うでしょう。チャーロはスーパーウェルター級に残るのか分かりません、再戦を受けて負けることを考えるとリスクも大きいので、おそらく階級を変えるのではないでしょうか。」と地元メディアに述べています。


    ローズ・プロモーターは「我々はすでに3人の元世界王者へオファーを出しています、いずれの回答も前向きなものでした。リーアム・スミス、トニー・ハリソン、そしてジャック・クルカイの3人です。」とコメント。今秋には3選手のようなネームバリューのある相手と指名挑戦者決定戦を戦い、勝ち残った上で年末にカスターニョ挑戦という青写真をオープンにしていますが、果たしてプラン通りに周りが動くのかしばらく騒がしくなりそうなチューの周辺です。
  • フューリー対ワイルダー第3戦延期が正式発表、WBAフェザー級王者の徐燦も再始動

    フューリー対ワイルダー第3戦延期が正式発表、WBAフェザー級王者の徐燦も再始動

    2021.07.19
    先週末も世界各地のプロモーションからイベントのアナウンスが相次いでいます。まずトップランクは日本時間16日にWBC世界ヘビー級戦の延期を正式発表しています。王者のタイソン・フューリー(英国/31戦30勝21KO1分)と前王者で同級1位のディオンテイ・ワイルダー(米国/44戦42勝41KO1敗1分)による第3戦は10月9日に仕切り直し、米国のネバダ州ラスベガスに在る、Tーモバイル・アリーナでゴングと決まっています。7月24日からの延期理由はフューリーがコロナウイルスに感染したためとしています。


    フューリーの7回TKO勝利となった第2戦から約20ヶ月を置き、舞台はMGMグランドからTーモバイルに変わりますが、ワイルダーの不利予想は否めません。フューリー対ジョシュアの英国決戦を願うファンを押しのけるように掴んだ雪辱の舞台でワイルダーの意地は結果に結びつくのでしょうか?


    コロナ禍がパンデミックとなる前の昨年2月に行われた第2戦はMGMグランドの入場料収入が約1,700万ドル(およそ18億7千万円)を計上したことが報じられています。今回、トップランクと『PBC』、そして『ESPN』と『FOX』による共同興行はより収容人数の大きなTーモバイルに変更したことで第2戦を上回る入場料収入が見込まれています。




    そして日本時間17日には英国のマッチルーム・ボクシングがWBA世界フェザー級レギュラーチャンピオン、シュ・チャン(中国/20戦18勝3KO2敗)の同王座3度目となる防衛戦を7月31日に行うと発表、同級12位のリー・ウッド(英国/26戦24勝14KO2敗)を迎えて開催するとしています。同プロモーションはすでにこの日に、C.ベン(英国)対A.グラナドス(メキシコ)戦の開催を発表していますが、そのイベントのアンダーカードに組み込まれることが決まっています。


    このシュは17日にベルギーでWBAクルーザー級王座の防衛戦を行ったR.メルウィー(コートジボアール)に次いでリングから遠ざかっている現役世界王者で、ウッド戦はM.ロブレス(米国)戦以来およそ20ヶ月振りのリングとなります。


    M.ララ(メキシコ)に番狂わせの敗北を喫する前、J.ワーリントン(英国)とのビッグファイトを合意寸前で回避したことが報じられたシュ陣営の言い分は「コロナ禍による様々な制限下で試合を強行するつもりは無い、あくまで大勢の観客が楽しんでもらえるような会場で戦いたい。」とのコメントが伝えられていましたが、今回の会場は英国イングランドのエセックス、ブレントウッドに在るマッチルーム本社『MATCHROOM FIGHT CAMP』の特設リングです。エディ・ハーン・プロモーターは新会場発表時、入場者は約700人前後を予定していると述べていましたが、シュ陣営からみると英国政府によるコロナ制限も規制緩和が進み、無観客試合となる可能性もほぼ無くなったことによる方針の変更といったところでしょうか。




    また『PBC』も8月14日、米国のカリフォルニア州カーソンで予定していたイベントのアンダーカードを発表。WBAバンタム級レギュラー王者のG.リゴンドー(キューバ)対WBO王者のJ.カシメロ(フィリピン)戦をメインとするイベントに、WBAバンタム級暫定王座決定戦として同級2位のゲーリー・アントニオ・ラッセル(米国/18戦全勝12KO)と同級7位で前IBF同級王者のエマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ/21戦19勝12KO2敗)がセミで激突する好カードも決まっています。


    アンダーカードにはWBA同級1位で元王者のラウシー・ウォーレン(米国/22戦18勝4KO3敗1ノーコンテスト)と元世界ランカー、ダミエン・バスケス(米国/19戦16勝8KO2敗1分)によるノンタイトル戦を行うとしていますが、歴史的な観点からほぼほぼアジア対中南米という図式に集中してきた軽量級に米国など英語圏の好選手が絡んでくると楽しみなマッチアップも更に増えてくることでしょう。
  • 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12