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海外ボクシング情報

  • WBC王者のペッマニー・CPフレッシュマートがノンタイトル戦

    WBC王者のペッマニー・CPフレッシュマートがノンタイトル戦

    2021.03.02
    昨年11月27日(写真)、ワンヘン・CPフレッシュマート(タイ)のV13と55連勝を阻止し、WBC世界ミニマム級新チャンピオンの座に就いた、ペッマニー・CPフレッシュマート(タイ/36戦35勝22KO1敗)が3月6日にタイのパトゥムターニー県ランシットにてノンタイトル戦を行うことが決まっています。タイでは現役世界王者が調整メニューの一環のような形でノンタイトル戦に出場することは過去にも度々あり、30歳の王者が約3ヶ月振りのリングに上がることとなっています。


    ペッチンディー・プロモーションのピヤラット・ワチララッタナウォン・プロモーターは同じイベントでWBAバンタム級4位のペッチ・CPフレッシュマート(タイ/59戦58勝43KO1敗)、そしてWBCアジア・スーパーバンタム級王者でWBC同級28位のコンファー・CPフレッシュマート(37戦35勝18KO1敗1分)の出場も予定しているとしています。また王者ペッマニーの初防衛戦について同プロモーターは「コロナ禍により海外から選手を招請することが依然として厳しく、これは(WBA王者の)ノックアウトも同様です。ペッマニーの初防衛戦ですが現時点で今年の中頃に前王者のワンヘンと再戦するプランがあります。」と述べています。


    そのワンヘンですが初黒星を喫し在野に下ったのち、35歳という年齢も影響してか一部メディアで引退が報じられたものの先日、自身のSNSにてレストランの厨房で調理をする写真をアップ、コックに転身かと注目を集めていました。しかしワンヘン本人は「確かに料理は好きですし、ゆくゆくは本格的にレストラン経営をしたい気持ちは持っています。ですが今回は(身内が経営する店の)ただの手伝いですよ。」と明るいコメントを残し、引退は遠回しに否定していたものです。そして2月下旬、在位時からバックアップを続けていたスポンサーに対して再起を決意、伝えたことが報じられ「もう一度ペッマニーと戦う決意が出来ました。暖かくなってから、4月頃に調整試合をこなしたうえでリマッチしたい。」と述べたことが報じられています。


    コロナ禍にありながらムエタイやボクシングのイベントは興行数こそ少なくなったものの依然として多くの国民に支持され開催が続いているタイだけに小規模のイベントは一先ず挙行出来ている現状と言えそうです。王者ペッマニーのノンタイトル戦、そしてワンヘンの再起への道のりは特に王座陥落時の舞台裏に複雑な事情が絡んでいたこともあり注視したいところです。
  • テオフィモ・ロペス「今後、トップランクとの関係を継続することは厳しいと思う」

    テオフィモ・ロペス「今後、トップランクとの関係を継続することは厳しいと思う」

    2021.03.01
    統一ライト級王者のテオフィモ・ロペス(米国/16戦全勝12KO)が保持するIBF王座の指名挑戦者、同級1位のジョージ・カンボソス Jr.(豪州/19戦全勝10KO)戦交渉の入札が日本時間2月26日に行われ、トリラー・ファイト・クラブが601万ドル(約6億3700万円)で落札したことが大きな話題となっています。なおマッチルームは350万ドル(約3億7100万円)、トップランクは230万ドル(約2億4380万円)の入札額だったことも報じられています。


    これによりこれまでロペスのプロモートを担ってきたトップランクとの関係が瓦解しはじめたことが表面化、ロペスは落札後に「私たちは、彼ら(トップランク)が私たちに示していたものが非礼にあたることを知っていました。私たちは入札により正当な評価が出ることを望んでいましたが、それが実証されたのです。トリラーによる600万ドルのオファーはトップランクが最高のファイターを評価していないことを明確にするものです。(今後、トップランクとの関係を継続することは)とても難しいと思います。」とコメントを残しています。


    なお2月6日となっていた交渉期限内で合意にたどり着かず入札までこじれた一戦に一先ず区切りをつけた『TFC(トリラー・ファイト・クラブ)』は昨年12月に会見を行い今後はボクシング界にも参入することを発表しています。主にSNSサービス事業を展開するトリラーと、音楽業界では伝説的なラッパーとカリスマ的な存在の1人と言われるスヌープ・ドッグがタッグを組み『TFC(トリラー・ファイト・クラブ)』の設立をアナウンス。今後、年間で5~8興行を開催するとし、主宰するライアン・カバナウ氏は「TFCは今後、成長を続けるスポーツおよびエンターテイメント事業を手掛ける新しいエンターテインメントのプラットフォームとなります。」と述べ、最高の演出と照明、これまでにないクオリティを組み合わせたイベントを提供すると新規参入をアピールしていました。


    その新規参入の大きなインパクトとなったのが昨年11月28日に行われた、マイク・タイソンとロイ・ジョーンズ Jr.(ともに米国)によるエキシビジョンをメインとするイベント(写真)で、セミとなったジェイク・ポール対ネイト・ロビンソン戦も一部ファンで話題を集めたことも加わりペイパービューの購入者は160万件を超え、カバナウ氏は「タイソン対ジョーンズ戦は格闘系ペイパービューで史上8番目に成功したイベントとなり大成功をおさめました。」と胸を張っています。落札したTFCは試合日や開催地について追って発表するとしていますがアナウンスが待たれるところです。
  • 速報!サウル・アルバレス 対 アブニ・イユリディン!

    速報!サウル・アルバレス 対 アブニ・イユリディン!

    2021.02.28
    現地時間27日、米国のフロリダ州マイアミに在る、ハードロック・スタジアムにてWBA&WBC世界スーパーミドル級タイトルマッチがただいま終了、WBAスーパーとWBCの王座を持つチャンピオン、サウル・アルバレス(メキシコ)がWBA9位、WBC2位のアブニ・イユリディン(トルコ)に3ラウンド終了、棄権によるTKO勝利をおさめ王座防衛です。

    前の試合から70日の王者と2年振りのイユリディンとなった顔合わせはいきなり王者の左ボディが低いとテレス・アシメニオス(米国)レフェリーが注意を入れる幕開けとなりますが、お互いにガードを高く上げのぞき見ガードをするシルエットが似通うものの手数で王者がポイントを取ったように映ります。2ラウンドも王者の左でスタート、挑戦者らしく先手を取りたいイユリディンはガードを上げながらじりじり前に出るものの王者の固いブロックに防がれます。3ラウンド序盤、右ストレートで呆気なくイユリディンがダウン、苦笑いを見せながら再開に応じたイユリディンでしたが、その後もがっちりとガードを上げ前に出るものの手が出ず王者が思い通りに試合を運んでいるように映りゴング、するとインターバル中にイユリディン陣営が棄権を申し出て試合終了となっています。30歳のアルバレスは55勝37KO1敗2分とし、WBAスーパーとWBCどちらも初防衛に成功しています。良いところなく完敗を喫した29歳のイユリディンは21勝12KO3敗、身体的なダメージよりも気持ちが折れた表情を見せ、トルコ初の世界チャンピオンは遠のいています。なお試合後のインタビューでマッチルーム・ボクシングのエディ・ハーン・プロモーターはアルバレスとWBO王者のB.J.ソーンダース(英国)による王座統一戦を5月8日(会場未定)に行うことをアナウンス、会場にもプロモーション映像が流れ拍手が沸き起こっています。



    世界挑戦が2日前に消えたと思ったWBCフライ級1位のマクウィリアムス・アローヨ(プエルトリコ/111.8ポンド)は代理出場となったアブラハム・ロドリゲス(メキシコ/112ポンド)と空位のWBCフライ級暫定王座決定戦に出場、5ラウンド1分41秒TKOでアローヨが勝利をおさめ暫定王座を手にしています。

    開始から距離を詰めプレッシャーを掛けていくアローヨはガードを高く上げながら得意の連打を出していきます。リングを大きく使うロドリゲスはブロックしながら隙を伺いますが3ラウンドにはロープに詰まったところで左フックを浴びるなど徐々に追い込まれて行きます。クリンチワークも増え始めたロドリゲスは4ラウンド中盤、右フックからのボディで左膝を付くダウンを喫しますが、サム・ブルゴス(米国)レフェリーのカウント8で再開、ゴングに逃げ込みます。5ラウンド中盤、アローヨの右ストレートがクリーンヒットしロドリゲスはロープづたいに後退すると、セコンドが棄権を申し出てTKOとなっています。昨年8月にも直前でJ.C.マルティネス(メキシコ)にドタキャンを食っている35歳のアローヨは21勝16KO4敗、王者乱立に否定的な意見を持つボクシング・ファンも今回のWBCの裁定には納得できるのではないでしょうか。26歳のロドリゲスは27勝13KO3敗、18年10月には当時のWBOライトフライ級王者、A.アコスタ(プエルトリコ)に挑戦し、2回KO負けを喫しています。



    アンダーカード、ヘビー級10回戦はWBO8位、IBFでも15位にランクされる張志磊(チャン・ツィーレイ/中国/256.2ポンド)はジェリー・フォレスト(米国/236ポンド)と対戦、10回引分に終わっています(1対0/95-93:フォレスト、93-93×2)。

    ヘビー級には珍しいサウスポー対決。体格で勝る張がじりじりとプレスを掛けながら迎えた初回終了間際、張が左のショートをカウンターでアゴ先に好打するとフォレストがダウンします。再開に応じたところでインターバルとなりますが、2ラウンド序盤にも張の右フックでフォレストの腰がガクンと落ちます。中盤、張の右フックが側頭部をかすめフォレストは2度目のダウンを喫しますがここも立ち上がり、ダメージを感じさせずに反撃を見せるものの3ラウンド序盤にも張の右フックが効き、よろめきながら3度目のダウンとなります。再び立ち上がったフォレストは懸命に反撃、スタミナに難のある張を相手に粘りを見せると4ラウンド、予想通り張の手数が減りガクンとペースが落ちてきます。インターバル中にクリンチワークの増えてきた張にフランク・ジェンタイア(米国)レフェリーからホールディングの注意が入り流れが変わり始めると、5ラウンドはフォレストが息を吹き返したように映ります。その後、フォレストが前に出て張が口を開けながらクリンチに行く場面が増えますが、フォレストもクリンチをほどいて決定打を打ち込むところまで攻め込めません。

    8ラウンド序盤、フォレストの右フックがヒットすると同時に頭が当たり張が右眉頭から出血、ますます混戦の様相を見せます。9ラウンド、逆転を狙うフォレストが前進しボディへ連打を浴びせると張はホールディングで減点1を科されます。すでに自爆寸前、フラフラとなる張は最終回もフォレストの攻勢の前に目立った反撃を見せることが出来ず、左右フックを浴びダウンを回避するのがやっとと映る中でゴングに助けられています。誰もが認める4ラウンド・ファイターながら右フックが上手いサウスポーのヘビー級として稀有な存在を見せていた37歳の張は22勝17KO1分、なんとか初黒星を逃れています。32歳のフォレストは26勝20KO5敗、大金星をあと一歩で逃しています。
  • 速報!アンソニー・ディレル 対 カイロン・デービス!

    速報!アンソニー・ディレル 対 カイロン・デービス!

    2021.02.28
    現地時間27日、米国のカリフォルニア州ロサンゼルスに在る、シュライン・エキスポ・ホールにてWBC世界スーパーミドル級挑戦者決定戦がただいま終了、WBC4位で元WBC同級王者のアンソニー・ディレルがカイロン・デービス(ともに米国)と12回引分に終わっています(1対1/115-113:デービス、115-113:ディレル、114-114)。

    スーパーウェルター級やミドル級で試合を重ね、スーパーミドル級はキャリア初となるデービスは「ジムでは身体の大きな選手とばかり練習を重ねている、対格差は全く問題ない。」と強気のコメントを残していますが、スタートからリズムを刻み軽快なフットワークを見せるもののディレルの圧力を感じているように映ります。デービスのハンドスピードを警戒しながらベテランらしく慎重に試合を運ぶディレルは3ラウンドに入るとスイッチを混ぜながら前進、徐々にスタミナを削ると5ラウンド辺りから、デービスのフットワークは止まりディレルの攻勢が強まります。6ラウンド、懸命にジャブを突きながらディレルの攻勢を防ごうとするデービスは右を返しますが距離は潰されディレルの右ストレートをアゴに浴びます。ディレルは強引な攻めは見せず、頑張りを見せるデービスの反撃を防ぎながらラウンドを重ね、およそ17ヶ月振りとなる実戦の勘をゆっくり取り戻そうとするかのような試合運びを見せます。中盤、デービスの手数がポイントを挙げるラウンドもあるもののディレルは余裕を見せるかのように9ラウンドはしっかりと押さえますが10ラウンドはデービスが手数で獲り返し、ディレルが感じているよりポイントは競っている印象を見せ終盤に入ります。ポイント的には微妙に映るもののディレルはテンポアップを見せずスパーリングのような空気を出しながら11、12ラウンドをこなし山場の少ないフルラウンドを終えています。36歳のディレルは33勝24KO2敗2分、元世界王者とノーランカーの対戦にしては物足りない内容となっています。一方、26歳のデービスは15勝6KO2敗1分としています。



    セミファイナル、ウェルター級10回戦はWBAスーパーライト級10位のヘスス・ラモス(米国/146.8ポンド)がエミリオ・ボホルケス(メキシコ/146.2ポンド)に2ラウンド1分44秒TKO勝利をおさめています。

    2ラウンドに右フックでダウンを奪ったサウスポーのラモスは立ち上がったボホルケスに連打を浴びせると、ロープを背にガード一辺倒となったところをトーマス・テイラー(米国)レフェリーが割って入り終了となっています。19歳のラモスは15戦全勝14KO、『PBC』はJ.スペンサー(米国)ら懸命に若手を育てようとしていますが強さに筋金を入れるマッチメイクも見たいところです。33歳のボホルケスは24勝18KO3敗です。



    アンダーカードのスーパーライト級8回戦はWBAライト級10位、IBF11位、WBOでも14位につけるミシェル・リベラ(ドミニカ共和国/144.4ポンド)がアンソニー・メルカド(プエルトリコ/146ポンド)に8ラウンド2分26秒TKO勝利です。

    初回から地力の差を見せ、リベラが柔軟な体躯からコンビネーションを出すとメルカドは早速押され気味。ブロックなどディフェンスに多くの時間を要します。2ラウンド、ガードを固めて前に出たメルカドでしたが序盤、足が引っ掛かったと同時に右を側頭部に受け両手を着くと、エドワード・コリャンテス(米国)レフェリーはダウンと裁定、カウント8で再開します。3ラウンド序盤、リベラの左フックがモロにローブローになるとメルカドは背を向け悲鳴に似た声を挙げながらコーナーで座り込みます。休憩後に再開、その後もメルカドはポイントを落としながらもブロックを軸に致命打を防ぎながら懸命に反撃を試みます。1発の破壊力より連打やタイミングでKO勝ちをおさめてきたリベラはメルカドの反撃を防ぎながら優勢をキープ、6ラウンド序盤に連打をヒットするとメルカドが自ら右膝を付き2度目のダウンとなります。再開に応じたものの反撃に力を感じず、その後はメルカドの耐久力の限界を確かめるような展開とも映るワンサイドで最終回に入ると、ボディが効いたメルカドは後退を続け最後は青コーナー前で右足を滑らせ座り込むとレフェリーが両手を交差、スリップだとアピールし強い精神力を見せたメルカドでしたがレフェリーの良い判断と映る幕切れとなっています。イベント3日前に試合出場のアナウンスとなった22歳のリベラは20戦全勝13KO、メルカドは13勝11KO5敗としています。
  • 速報!ジョセフ・パーカー 対 ジュニア・ファ!

    速報!ジョセフ・パーカー 対 ジュニア・ファ!

    2021.02.27
    現地時間27日、ニュージーランドのオークランドに在る、スパーク・アリーナにてWBOオリエンタル・ヘビー級王座決定戦がただいま終了、元WBO同級王者で現在は3位につけるジョセフ・パーカーとWBO5位のジュニア・ファ(ともにニュージーランド)が対戦、12回判定でパーカーが勝利をおさめています(3対0/119ー109、115-113、117-111)。

    左手を大きく動かしながら隙を伺うファに対し、パーカーがプレッシャーを掛ける初回は終了間際にファのジャブでパーカーがバランスを崩したところでゴング、2ラウンドもパーカーが左を突きながら距離を詰めようと前進、上下にパンチを出して行きます。柔軟そうに見える体躯から繰り出す左が厄介に感じるものの接近戦での攻防を苦手としているように映るファは3ラウンド中盤に右を食うなど、中に入られるとクリンチ・ワークに忙しくなります。徐々に揉み合いが増え、ジョン・コンウェイ(ニュージーランド)レフェリーの仕事量が増えはじめた6ラウンド、序盤に右をヒットしたファですが、接近戦を嫌がりパーカーが入ろうとすると自らクリンチにいく場面が多く、同時にジャブを突きながら距離を詰めるパーカーの入り方にも工夫が欲しくなる盛り上がりに欠ける展開を見せます。左眉から出血を見せるファは中に入ってくるパーカーに対してパンチを出さず、初めから腕を絡ませに行く場面も目立ち、勝ちに行くというよりは打たれないようにする姿勢と映るものの出血が増え始めた10ラウンド終盤にファの右が好打します。相変わらず揉み合いが多く、決定的な場面の無いまま迎えた最終回もこれまで同様、レフェリーが両者を分ける場面を連発して終了、パンチの交換を促すなど注意をしないレフェリングにも疑問が残るフルラウンドとなっています。アマチュア時代から合わせると3勝2敗とし、国内ライバル対決に勝ち越しを決めた29歳のパーカーは28勝21KO2敗、復帰後4連勝(3KO)としています。31歳のファは19勝10KO1敗、ビッグネームからのオファーは来るでしょうか?
  • 速報!ペドロ・タドゥラン 対 レネ・マーク・クアルト!

    速報!ペドロ・タドゥラン 対 レネ・マーク・クアルト!

    2021.02.27
    現地時間27日、フィリピンのサウス・コタバト州ジェネラル・サントス・シティに在る、ブラ・ジムにてMPプロモーションズが主催するIBF世界ミニマム級タイトルマッチがただいま終了、チャンピオンのペドロ・タドゥランが同級3位のレネ・マーク・クアルト(ともにフィリピン)に12回判定負け、王座交代です(3対0/115-113)。

    朝9時から、そして14時から5試合ずつ計10試合の2部興行というロング興行のトリを務める一戦は無観客興行のなかゴングが鳴り、上背で劣るサウスポーの王者が予想通りガードを上げながらじりじりとプレッシャーを掛けて行きます。2ラウンド、王者の入り際に右を当てたクアルトはフットワークを使いながらサークリングしパンチを出して行きます。連打の合間にボディブローを巧みに混ぜる王者は前進しながら手数で優勢と映ると4ラウンドはクアルトが開始と同時に手数で王者を押し込んで行きます。クアルトの首に右手を置きながらボディを打つ悪癖を見せる王者に対しレフェリーは注意無く、アッパーもヒットし良いペースで中盤に入ります。5ラウンド早々、入り際に右を当てたクアルトは王者の攻勢をさばき中盤にも連打を当て、6ラウンドも距離を潰して連打を集めようとする王者の攻勢をクリンチを混ぜながらさばいて行きます。開始から前に出続ける王者の入り際に良いパンチを合わせる場面も見せるクアルトですが、ロープを背にする場面が多いのが流れを掴み切れないようにも映り、ラウンド終番には王者の左でガクンと腰を落とします。追撃をしのいだクアルトは徐々に手数が減るものの時折王者の入り際に良いパンチを当てたかと思いきや、良いボディを打たれるなど一進一退の攻防が続きます。10ラウンドは揉み合いから足がもつれるなど疲労の色を見せ始めたクアルトに対し、王者の左がローブローとなり休憩が入ります。11ラウンド、そして最終回とお互いにスリップや引き落としのような形でマットに倒れる場面を見せ、クアルトの左手テープがほどけ休憩が入るなどやや締まらない展開となりますがポイント的には王者の攻勢を有効と見るか、サークリングしながら入り際にパンチをポコンと合わせるクアルトのアウトボクシングを有効と取るか、微妙な展開のまま終了のゴングを聞いています。新王者となった24歳のクアルトは19勝11KO2敗2分、1週間前にWBA新暫定王者となったV.サルダール(フィリピン)と比較すると技巧と経験による総合面で劣るものの若さによる成長度に期待と言えるでしょうか。一方、こちらも24歳のタドゥランは14勝11KO3敗1分、同王座2度目の防衛に失敗です。



    セミファイナルのスーパーバンタム級8回戦はWBOバンタム級10位でWBOオリエンタル同級王者のビンセント・アストロラビオがジェリー・パビリャ(ともにフィリピン)に1ラウンド2分49秒TKO勝利です。23歳のアストロラビオは16勝12KO3敗、24歳のパビリャは6勝4KO5敗としています。



    スーパーフライ級8回戦、WBC12位のジェネシス・リブランサはジョン・マーク・アポリナリオ(ともにフィリピン)に1ラウンド2分30秒KO勝利です。10カウントを聞かせた27歳のリブランサは20勝12KO1敗としています。来日戦績3戦全敗の31歳、アポリナリオは20勝5KO15敗3分です。



    フィリピン・ライトフライ級王者でOPBFでは14位にランクされる、オーリー・シルベストレがボンジュン・ロペレス(ともにフィリピン)とのノンタイトル戦で8回判定勝ちをおさめています(3対0)。約1年振りとなる実戦を確かめるように落ち着いた試合運びを見せた27歳のシルベストレは16勝8KO6敗2分、来日戦績は1戦1敗です。こちらも27歳、ロペレスは12勝6KO15敗1分としています。



    元WBOアジアパシフィック・ウェルター級王者のジェイアー・インソンはホセ・オカンポ(ともにフィリピン)に8回判定勝利(2対1/77-75×2:インソン、77-75:オカンポ)。サウスポー同士の対戦を辛くも制した30歳のインソンは19勝12KO3敗とし、19年7月にラスベガスでS.リピネッツ(カザフスタン)に2回TKO負けを喫して以来の再起戦を白星としています。来日戦績1戦1勝(1KO)のインソンに対し、こちらは来日戦績1戦1敗の元国内ランカー、31歳のオカンポは20勝13KO14敗1分としています。
  • J.C.マルティネスがまたしても世界戦直前で戦線離脱

    J.C.マルティネスがまたしても世界戦直前で戦線離脱

    2021.02.27
    <IBF世界ミニマム級タイトルマッチ in フィリピン、サウス・コタバト州ジェネラル・サントス・シティ、ブラ・ジム>
    王者、ペドロ・タドゥラン(17戦14勝11KO2敗1分):104ポンド(約47.1Kg)
    vs.
    同級3位、レネ・マーク・クアルト(22戦18勝11KO2敗2分):105ポンド(約47.6Kg)リミット
    ※寺地拳士朗(B.M.B)選手のスパーリング・パートナーとして来日した経験も持つサウスポー王者のタドゥランは、「準備は万端です、KO予告は出来ませんがベストを尽くします。」と謙虚な人柄が出るコメントを残し2度目の防衛を目指します。試合間隔は王者が1年振り、挑戦者は1年2ヶ月振りとほぼ同じ条件、そして24歳同士の対戦は実力伯仲の好勝負が期待されます。



    <WBOオリエンタル・ヘビー級王座決定戦 in ニュージーランド、オークランド、スパーク・アリーナ>
    WBO3位、元WBO同級王者、ジョセフ・パーカー(29戦27勝21KO2敗):240ポンド(約108.8Kg)
    vs.
    WBO5位、ジュニア・ファ(19戦全勝10KO):260.3ポンド(約118.0Kg)
    ※パーカーはサモア系、ファはトンガ系ながらともにニュージーランドの南オークランドで育ち、アマチュア時の戦績は2勝2敗とくれば地元を中心にヒートアップ間違い無しの対戦と言えるでしょう。会場のスパーク・アリーナはおよそ1万2千人の観客を入れて開催するとしていますが、因縁決着となる勝ち越しを決めるのはどちらでしょうか?



    <WBC世界スーパーミドル級挑戦者決定戦 in 米国、カリフォルニア州ロサンゼルス、シュライン・エキスポ・ホール>
    WBC4位、元WBC同級王者、アンソニー・ディレル(米国/36戦33勝24KO2敗1分):167.4ポンド(約75.9Kg)
    vs.
    カイロン・デービス(米国/17戦15勝6KO2敗):167.6ポンド(約76.0Kg)
    ※3度目の世界王座返り咲きを目指すベテランのディレルは特筆する破壊力こそ無いものの時折見せるスイッチや、柔軟な体躯からのコンビネーションなどいぶし銀とも言える巧さを見せます。19年9月にベルトを奪われたD.ベナビデス(米国)との再戦について「雪辱は考えていません、何故なら今の彼はベルトを持っていないからです。私も36歳、意味無く戦うつもりはありません。ベルトこそファイトマネーを高めるものであり、だからこそベルトを求めるのです。」と簡潔に答えたディレルがホープ相手にリングに上がります。



    <WBA&WBC世界スーパーミドル級タイトルマッチ in 米国、フロリダ州マイアミ、ハードロック・スタジアム>
    WBA&WBC王者、サウル・アルバレス(メキシコ/57戦54勝36KO1敗2分):167.6ポンド(約76.0Kg)
    vs.
    WBA9位、WBC2位、アブニ・イユリディン(トルコ/23戦21勝12KO2敗):167.6ポンド
    ※17年10月にC.ユーバンク Jr.(英国)の左右フックを浴びもんどりうってKO負けしたインパクトに加えて、直近試合の19年2月、A.ディレル(米国)に10回負傷判定負けを喫しているだけにWBCの指名挑戦者ながら役不足感満載のイユリディン、王者アルバレスは5月に次戦を行うとも報じられている現状は致し方ないところでしょうか。勝てば世界を揺るがす大番狂わせとなりますが、トルコ人初の世界王者を目指す執念でどこまで食い下がることが出来るでしょうか?



    <WBC世フライ級タイトルマッチ>→中止
    王者、フリオ・セサール・マルティネス(メキシコ/19戦17勝13KO1敗1ノーコンテスト)
    vs.
    同級1位、マクウィリアムス・アローヨ(プエルトリコ/24戦20勝15KO4敗)
    ※「アローヨ戦をクリアした後、全ての王者と戦う用意がある。そして来年はスーパーフライ級に上がってビッグファイトを目指す。」と豪語していたマルティネスがまたしてもドタキャンです。試合2日前、右手を痛め撤退したマルティネスは去年の8月にアローヨ戦を風邪で延期、12月のF.ロドリゲス Jr.(メキシコ)戦も喉の感染症によりキャンセルしていますが、C.エドワーズ(英国)戦、C.ロサレス(ニカラグア)戦で魅せた輝きを自らの手で徐々に曇らせています。
  • WBO世界スーパーフェザー級タイトルマッチはドバイで開催

    WBO世界スーパーフェザー級タイトルマッチはドバイで開催

    2021.02.26
    元2階級制覇王者のカール・フランプトン(英国/30戦28勝16KO2敗)が拳を負傷したために2月27日に予定されていたタイトルマッチ、WBO世界スーパーフェザー級チャンピオンのジャメル・ヘリング(米国/24戦22勝10KO2敗)戦が延期となっていましたが新日程が4月3日と発表。なお開場は英国のロンドンからUAEのドバイへ変更することも合わせて発表されています。


    5週間の延期におさまったヘリングは「延期と言うものは全てストレスの溜まるものですが、こうして日程が決まり嬉しく思っています。トップランク、ブライアン・マッキンタイア・マネジャー、そしてMTKグローバルが舞台裏で仕事を軌道に乗せるため尽力してくれたことに感謝したいと思います。このイベントをまとめ上げるのはイージーな仕事ではなかったと思いますからね。」と安堵感を見せています。


    対するフランプトンも「新しい日程と会場が決まったことを嬉しく思います、ここにたどり着くまで紆余曲折がありました。MTKグローバル、クイーンズベリー・プロモーションズ、トップランクらこれらがまとまって乗り越えてくれたことに感謝しています。」としています。


    今年に入り、MTKグローバルとラウンドテン・ボクシングクラブ、そして地元のD4Gプロモーションズが協力し、『DUBAI FIGHT SERIES』と銘打って2月6日と3月12日、そして4月3日と3ヶ月連続でイベントを開催することを発表していたところコロナ禍の深刻度が増し、渡航制限が厳しくなったことで延期を重ねていたものです。2月と3月に予定されていたイベントは英国のボルトンで日程を変えて行われることが発表されていましたが、4月3日は保留とされており新たにMTKグローバル、D4Gプロモーションズとプロモート契約を結んでいた元4階級制覇王者のドニー・ニエテス(フィリピン/48戦42勝23KO1敗5分)、IBFスーパーバンタム級13位のアルベルト・パガラ(フィリピン/34戦33勝23KO1敗)の出場のみがアナウンスされていたところへ渡りに船と言えるメインイベントがおさまったと言えそうです。


    18年12月、井岡一翔(現Ambition)選手に12回判定勝利をおさめてからリングに上がっていないニエテスも5月に39歳を数えます。2年4ヶ月振りのリングは錆落とし的なマッチメイクになることが予想されますが、メインイベント同様、どのようなパフォーマンスを魅せてくれるのか注目です。
  • IBFが指名挑戦者決定戦の交渉開始を通達

    IBFが指名挑戦者決定戦の交渉開始を通達

    2021.02.25
    IBFが複数の階級でトップコンテンダーとなる指名挑戦者を決める対戦の交渉開始を指示したことが報じられています。まずフライ級で5位のリカルド・サンドバル(米国/19戦18勝13KO1敗)と6位のジェイ・ハリス(英国/19戦18勝9KO1敗)両陣営に通達があったことをハリス自身がSNSにて挙げていますが、昨年2月にJ.C.マルチネス(メキシコ)の持つWBCフライ級王座に挑戦、12回判定負けを喫している30歳のハリスにとっては2度目の世界挑戦へ最短距離と言える試合になりそうです。一方、米国のカリフォルニアをホームとする22歳のサンドバルは豊富なアマチュア・キャリアを土台としており、まさにベテラン対ホープの図式と言えそうです。

    王者のM.ムタラネ(南アフリカ)は昨年12月、現在3位に付けるJ.ママ(フィリピン)との指名防衛戦を発表、コロナ禍により無期延期となったことが報じられていますが、南アフリカまで渡ったものの試合をすることなく無念の帰国となったママの優先権はそのままなのか気になるところです。



    そしてスーパーフェザー級は先日の王座決定戦通達に続き、4位につけるマーティン・ジョセフ・ウォード(英国/27戦24勝11KO1敗2分)と5位のアジンガ・フジレ(南アフリカ/15戦14勝8KO1敗)の両者で新たなトップコンテンダーを決めるよう通達しています。間断無く突くジャブと軽快なフットワークが特徴のウォードに対して24歳のサウスポー、フジレは19年9月にS.ラヒモフ(ロシア)に8回TKO負けを喫し(写真)、指名挑戦権を逃しています。

    現1位のラヒモフに豪快に倒されているフジレを心配するムザモ・ンジェカニェ・トレーナーは地元メディアに対し「このような試合は選手の目的や利益に繋がりません、対戦することは無いとも思っています。何故ならまず調整試合が必要です。ウォード戦に否定的なことは何一つありませんが無謀と挑戦は違います、タイミングが悪すぎます。選手は(ラヒモフ戦での)痛烈なKO負けから立ち直っている途中であり、その試合以降リングに上がっていません。もしこの次の試合が世界タイトルマッチだとしても私は同じことを言うつもりです。アクティブに戦っているウォードとは異なるのです。」とまず精神面での再起が必要としていますが、陣営のハンドルを握るランブル・アフリカ・プロモーションズはどのような判断を下すのでしょうか?



    またボクシング・ファンの多くが注目するヘビー級では4位のマイケル・ハンター(米国/21戦19勝13KO1敗1分)と5位のフィリップ・フルコビッチ(クロアチア/12戦全勝10KO)による対戦が見られそうです。32歳のハンターはクルーザー級から上がってきたこともあり身長は188センチながら、一方のフルコビッチは198センチを数えます。上背とリーチで勝るフルコビッチは16年のリオ五輪スーパーヘビー級銅メダリストとあって母国クロアチアではすでに国民的な人気を誇っているもののややスピードに難があると言えるでしょうか。

    28歳のフルコビッチは難敵との対戦経験は無くIBFのインター王者ということも手伝い好位置に付けていますが、全勝の勢いがベテランのハンターに通用するのか、それとも17年4月にO.ウシク(ウクライナ)の保持していたWBOクルーザー級王座に挑戦し12回判定負けを喫しているハンターが悔しさを結果に繋げることになるのでしょうか。
  • 今週末の『PBC』はアンソニー・ディレルがホープを相手に前哨戦

    今週末の『PBC』はアンソニー・ディレルがホープを相手に前哨戦

    2021.02.24
    多くの話題を集めるS.アルバレス(メキシコ)対A.イユリディン(トルコ)戦が今週末、アメリカ東海岸のフロリダで予定されていますが、西海岸のカリフォルニアではWBCスーパーミドル級挑戦者決定戦が開催されます。先週は元4階級制覇王者のA.ブローナー(米国)による約2年1ヶ月振りの復帰戦を挙行した『PBC』によるイベントで、メインはWBC4位のアンソニー・ディレル(米国/36戦33勝24KO2敗1分)がカイロン・デービス(米国/17戦15勝6KO2敗)を迎える一戦です。


    26歳のデービスはWBC40傑に名前は無く、圧倒的不利予想が伝えられているなか、「私にはアンソニー・ディレルを打ち破る自信があります。私は8歳のころからボクシングをはじめてきましたが常にこうした舞台を夢見て一生懸命トレーニングを重ねてきました。自信はもちろん、勝利を手にできると信じています。」とコメント、36歳のディレルを若さで打ち破ると意気込んでいます。元世界王者のディレルにとってみれば、19年2月に負傷判定勝利をおさめているイユリディンが先にビッグマネーファイトを手にしていることにストレスを溜めていることでしょう。デービスに勝って指名挑戦権を手にすれば近い将来、アルバレス挑戦が現実となる可能性もあり取りこぼしは許されません。


    セミに出場が予定されるのはWBAスーパーライト級10位のヘスス・ラモス(米国/14戦全勝13KO)で、エミリオ・ボホルケス(メキシコ/26戦24勝18KO2敗)を迎えてウェルター級10回戦を行うとしていますが、今回の『PBC』は少々スケール不足を感じさせます。コロナ禍も影響していると思われるものの特にここのところ " 昔の名前で出ています " 的なマッチアップも目に付く『PBC』ですが今年に入り、一部のメディアでは『FOX』が契約期間満了を待たずに『PBC』との契約を打ち切るのではないかと報じられています。不穏な噂を払拭するような好ファイトに期待が集まる今週末のイベントです。


    <現地時間27日に予定されるその他注目試合>


    <フィリピン、サウス・コタバト州ジェネラル・サントス・シティ、ブラ・ジム>
    IBF世界ミニマム級タイトルマッチ/チャンピオン、ペドロ・タドゥラン(17戦14勝11KO2敗1分)対同級3位、レネ・マーク・クアルト(22戦18勝11KO2敗2分)



    <ニュージーランド、オークランド、スパーク・アリーナ>
    ヘビー級12回戦/元WBO同級王者、ジョセフ・パーカー(29戦27勝21KO2敗)対元WBOオリエンタル同級王者、ジュニア・ファ(19戦全勝10KO)



    <米国、フロリダ州マイアミ、ハードロック・スタジアム>
    WBA&WBC世界スーパーミドル級タイトルマッチ/WBAスーパー&WBCチャンピオン、サウル・アルバレス(メキシコ/57戦54勝36KO1敗2分)対WBA9位、WBC2位、アブニ・イユリディン(トルコ/23戦21勝12KO2敗)


    WBC世界フライ級タイトルマッチ/チャンピオン、フリオ・セサール・マルティネス(メキシコ/19戦17勝13KO1敗1ノーコンテスト)対同級1位、マクウィリアムス・アローヨ(プエルトリコ/24戦20勝15KO4敗)
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